ダビスタの遊び方は3つに大別される。
1つ目は、愛馬を走らせることを楽しみアクシデントも許容する「ほのぼのプレイ」。
2つ目は、とにかく強い馬を生産することに心血を注ぐ「強豪馬生産プレイ」。
そして3つ目が、とにかく弱い馬を目指す「最弱馬生産プレイ」であるのは周知かと思われる。
どの馬よりも遅くゴールする馬作りを第一義に掲げるこのプレイは、目指す地点が頂点と底辺の違いがあるだけで、強豪馬生産と地続きであると言って過言ではない。
……いや、んなことねーか。
そもそも最弱馬生産は、ダビスタ3の時代に「強豪馬レースについていけなくなったエンジョイ勢でも手軽に頂点(=底辺)を狙える場があってもいいじゃないか」って趣旨のもとに提唱されたプレイスタイルだったし。どちらかといえば、ほのぼのプレイの延長上になるのか。
それはさておき、最弱馬生産である。
競馬の原理に真っ向から喧嘩を売るかのごときこのプレイスタイル、そういややったことなかったなと気付いたのでやってみることにした。
目指すはロバにも劣るスピードとスタミナ、誰にも競り勝てない根性無し、19世紀のイギリスなら射殺されてもおかしくない荒々しい気性を兼ね備えた駄馬である。実在したらネタ馬として愛されるかもしれない。キングフラダンスみたいにね。
ダビスタ内に登場するライバル馬最弱のユキノコンコンの能力値は[20・20・10・20](スピスタ根性気性の順、以下同)。牧場開設時初期牝馬を使っても、漫然と生産していたら余裕でこれより強い馬が生まれてしまう。通常プレイでは遭遇することすら稀なこの馬より低い能力値が必須条件であるのは、言うまでもないだろう。
以下、最弱馬輩出のための初歩的なTipsである。
1・生産について
最強馬生産において、締めの時点で避けなければならない配合は「同系三代配合」と「超危険配合(場合によってはアリではあるが)」である。
限りなく低い能力が要求される最弱馬生産では、むしろこの2要素を積極的に取り入れていきたい。
【同系三代配合】
同一系統の繁殖馬を3代以上連続して掛け合わせた配合を指す。取説にも注意事項として記載されている配合である。
効果は「スピード・スタミナアップ要素を無視し、肌馬の繁殖基礎値に対して種牡馬の安定パラメータに応じたマイナス補正を掛けた数値が産駒に適用される」
平たく言えば、どれだけ有効なインブリードがあろうとも、繁殖基礎値より高い能力の産駒は生まれないということであり、締めはもちろん代重ねの能力ダウンにも有効である。
マイナス補正はA<B<Cの順に大きくなるので、安定Cを締めに持ってくるのが手っ取り早い。
【超危険な配合】
1×◯もしくは2×2のインブリードが発生する配合を指す。
効果は「種牡馬の気性パラメータ・気性難インブリードの有無に関わらず、気性の出現範囲が1~20で固定」「100%の脚部不安」「勝負根性の出現範囲が底力クロス-1本相当分で固定される」
同系三代配合ではかからなかった勝負根性と気性へのペナルティが発生するため、底力ダウンや気性難の血を詰め込む労力を省くことができる。
ちなみに、「底力クロス-1本相当分」の勝負根性の出現範囲は以下の通り。なお、ここに更に底力ダウンのインブリードが発生しても出現範囲および確率は変わらない。
面白 | 非面白 | |
---|---|---|
父底力A+母父底力A | 70~85 | 1~85 |
父底力A | 60~80 | 1~80 |
父底力B | 50~75 | 1~75 |
父底力C | 40~70 | 1~70 |
父底力C+母父底力C | 30~65 | 1~65 |
非面白配合かつ底力Cの種牡馬二代重ねの組み合わせが、一桁台の勝負根性を引き当てる確率が最も高いことが分かる。
非面白+底力CC重ねの外道配合の場合、勝負根性と気性が共に1の産駒を引き当てる確率は約1/1300だが、体感的にはそこまで低くない印象。
とどのつまり、
やっすい繁殖牝馬を買って3代続けて同じ種牡馬をかけ合わせればよくね?
という身も蓋もない方法論がベストということになる。
使う種牡馬はわりと何でも良いが、底力と安定がCならモアベターである。
数百頭、運が良ければ数十頭の生産で、全パラメータ1桁の名馬(駄馬)を引くことだって十分に可能である。というか引けました。強豪馬生産よりも費やす時間が格段に少ないので、大変リーズナブルとなっております。
2.調教とレース出走について
これに関しては生産以上にシンプルである。
3歳になったら入厩と放牧を繰り返してスタミナを0まで削る
(スタミナ限界値が1の馬は初期値が0なので、この作業をスキップできる)
↓
レースに出せるようになったら出走させて追込指示。(高確率で惨敗するけど無問題)
↓
BC登録が可能となる4歳以降まで週送りして、絶不調になったタイミングでBC登録
以上である。「調教しとらんやんけ!」というツッコミが飛んできそうだが、そもそも調教は一切行わない(一部の例外を除いて)。
鍛えることは女々しい、というか最弱馬において調教は基本的にNGである。理由は言うまでもないだろう。
脚質はもちろん追込が基本である。何しろ、直線に入った時点でガス欠&誰も競り落とせない根性無しの馬同士なので、最後の直線で順位が大きく入れ替わることはまず無い(ハナ差くらいなら叩き合いで入れ替わることもあるが)。最終コーナーの位置取り=ゴールの入線順であることを考えれば、いち早く最後列に下がりやすい追込みが最も有利であることは自明だろう。というか、スタートしてから数百メートルの地点で最後列をキープできなければ最下位争いに参加するのはほぼ無理、と考えて差し支えない。
もっとも、スタート直後の位置取りは出遅れの有無にも左右されるし、気紛れでうっかり好スタートを切ったりすることもあるので一筋縄ではいかない。
続いては、「誰を乗せるか」である。
もはやデットーリでもフレッド・アーチャーでも勝たせることが不可能な能力値なので騎手は誰でもいいのだが、追込指示や特定条件(大レースやコース、人気薄、牝馬など)で勝負根性ないし気性が上がる騎手の起用は避けたい。
最弱クラスタでは亀山を除く見習い騎手が人気だが武豊や藤田などへの乗り替わりが怖い。あえてC・Dランク騎手を主戦に据える戦略もありといえばあり。ただ、ランクが低い騎手は出遅れ率が高いというアドがあるので、どうにかして駄馬を何勝かさせて人気を稼ぎ乗り替わりを防ぐ、という戦略も考えられる。スピードが一桁の馬でも、良馬場のダートや芝の不良であれば他馬との差がぐっと縮まるので、展開次第では勝てる可能性も十分にある。
デビュー戦(多くの場合は引退レースでもある)を無事に完走し、絶不調で登録できたら育成完了である。馬の調子を絶不調にする方法は、主に以下の3つである。
1.ひたすら単走馬なりでハ行するのを待つ。
2.自然に調子が変動して絶不調になるのを待つ。
3.熱発が発生するまで祈る。
1は熱発待ち以上のお祈りゲーとなるし、2は調子が変動するまで体重を輸送で削るのがちょいと面倒。したがって、デブ馬の馬房を毎週覗きながらひたすら熱発を待つ3が最もお手軽ということになる。健康パラメータが最低レベルなら熱発しやすい(ような気がする)ので、ここでも超危険配合が有用性を発揮してくれる。実際、自家製最弱馬育成の際には3を利用した。
3.BCパスの取得タイミングについて
DS96においては「4歳7月以前にBCパスを取得するとスピードが一定量下がった状態で登録される」という現象が発生する(仕様なのかバグなのかは不明)。
スピードの低下量は4歳1月1週~2週の7が最大で、以降1ヶ月毎に1ずつ減少する。なお、早期登録で下がるのはスピードのみで、スタミナ・根性・気性は変動しない。
これを用いることで、「スピードのみ1で他パラメータが0の馬」や「気性のみ1で他のパラメータが0の馬」が登録可能となる(全パラメータが0の馬は仕様上作成できない)。
早期登録技を狙うまでもなく能力値が低い馬の場合、5歳以降に登録することで斤量を増やすという選択も有効である。とはいえ、スピードの元値が低いので、2kg増やそうが増やすまいが、レース中のスピードは等しく0になりそうだけど。
超早熟馬でスピード限界値が高い(おおよそスピード14以上)馬は、ピークアウトによる衰えを利用してスピードと勝負根性を削ってから登録する手もある。登録時期を遅らせることで負担重量を増やせるので一石二鳥である。
この際、レースに出すことで気性が上がってしまうデメリットが生じるため、気性限界値が高め(10程度)の馬は注意が必要である。
以上3項目を踏まえながら順調に進められれば、入厩可能からBC登録まで10分程度で仕上がる(仕上がっていないが)。お疲れさまでした。
-------------------------(キリトリセン)---------------------------- >8
以上を踏まえながら生産と育成を繰り返した結果、気が付いたら最弱馬が7頭できちゃったので自家BCをやってみた。
それでは、愛すべきイカれた最弱馬たちを紹介するぜッッッッ!
ンョハー 牝4
サンデーサイレンス×サンデーサイレンス×トレボロ×ユアウェルカム
[11・0・1・1・0]
BCパス:ばよのげぜ ぜさくけふ こそつぶや せびつびよ ぬぶぬかぬ とれるろは にまへ
10億円以上を費やして生産された最弱馬。またの名を「金持ちの悪ふざけ」。
同系四代配合ながらもサンデー2代重ねということで、能力値は下がりきらんわ勝負根性はやたら付くわでなかなか苦労した。
人気を高めることにより乗り替わりを防ぐという目論見で、母親はGI3勝を含む重賞9勝の最高価格牝馬を使用。幼駒時の売却価格は2200万だった。
スピードが11もあるため印は厚いが、わりといい勝負(最下位争い)をしてくれる。
こちらがその母親。名前がわりとひどい。
超危険配合ではないため勝負根性と気性はそこそこ高いが、同系三代配合なのでスピードとスタミナはそれぞれ32、30という驚きの低さ。
それでいて桜花賞ではベガを競り落とし、NHKマイルカップはシスタートウショウの追撃を振り切って優勝するんだから、サブパラってやっぱ大事だねプロテインだねということを改めて認識させられた。
繁殖能力はクソ低いくせに、お台価格は11億円という詐欺みたいな馬。
キンタマクラブ 牡4
スイフトスワロー×シェルシュールドール×スイフトスワロー×ミッドナイトアールティ
[3・0・0・2・4]
BCパス:えぞたざか ねむにつひ むだいぬや やばおぎな ぞわとにげ ろとちらむ たもて
底力C+安定Cがベストという結論に至って、真っ先に「それってスイフトスワローで締めればいいんじゃね?」と思い付いた末に誕生した最弱馬。
ワイルドアゲインをスイフトスワロー&シェルシュールドールに変えただけで(だけ、ではないが)こうも違うのか。まあ、有効なインブリードが軒並み無効になってるから仕方ないね。
馬体重を200kg台にしたかったんだけど、DS96では馬体重回転対策で300kgより下がらない仕様のため断念。
ンギモヂィィアッー 牡4
ハイセイコー×レッツツイスト
[3・0・0・0・4]
BCパス:ぎせおひぐ ぎがんしい ぜかえみや やべなぞど ざへむせぱ こぐねぼわ ぶぱに
名前が汚い。-1145141919点。
お手ごろ価格牝馬の初代配合。チャイナロックの2×2が発生している。ンョハー号とは対照的にコスパは最高。
仮性馬のはずなのに、ダートでも安定の弱さを発揮してくれる。
最弱馬同士でも先頭でゴールインすることは稀なので、この口取りを撮影するのにえらく時間がかかった。
ギャラクティカバカ セン9
セントシーザー×セントシーザー×パリティビット
[29・0・0・0・4]
BCパス:れにぐひぬ りぎくたぺ ぎなぼだに けぎもめけ でがべべぶ びひげぞよ らばぶ
なぜセン馬は最弱馬に不向きなのか?
・去勢イベントはスピード限界値が65以上でないと発生しない。
・となるとエイジング処理でスピードを下げる必要があるけど、気性限界値が上昇するためレースに出すと気性が良くなってしまう。
本馬は超早熟馬を1勝だけさせてから7歳秋に惨敗→去勢させた(8歳を迎えたら衰えコメが出て去勢できなくなった)。去勢で気性が上がらないパターンを引き当てる手もあったけど面倒なので妥協。
ダークカラミティ 牡4
ナトルーン×ナトルーン×ナトルーン×ミナモトシズカ
[1・0・0・0・4]
BCパス:つむとえそ つねなびぱ ざがねおゆ けほらせし どそわねそ ねかぎちぼ ぬはざ
「最弱界では追込がベストアンサーとされているが、本当に逃げは通用しないのか?」という疑問から生まれた、最弱逃げ馬。
2000m以下の距離だと好スタートからぶっちぎりの圧勝を決めやがることがままあるけど、一方でスタート直後から逆噴射をかましてくれたりもする。とはいえ、多頭数になると最後列争いに加われないのだが。
黒い馬体に厨二病全開ネーム、なのにクッソ弱いという、口先と見れくれだけのモブキャラっぽくてグッド。
アナルトムボーイ 牡9
ウインザーノット×サクラサニーオー×ウインザーノット×アイスペール
[7・0・0・4・0]
BCパス:ちよもんる へやまぐこ おのべくつ らしかせね がくよかみ きんやいゆ ぱろほ
↑の馬たちは能力の低さこそ文句ないレベルだけどダート適性の高さがやや不満だった。
なので、「オールラウンドで弱い馬」を目標に逆真正馬を生産したものの、なかなかパラメータが揃わず妥協。
間にサクラサニーオーを挟んだのは、ウインザーノット外道配合だとプリンスキロのインブリードが発生してしまうことに途中で気付いたから。生産する前に気付けよ。いきあたりばったり、よくない。
インザゲロスープ 牡4
サンキリコ×サンキリコ×ポートセルミ
[2・0・0・3・0]
BCパス:んすりもぎ ぐぞぱしに れこかめく わぶばすむ だしらぶる るざそあく やざだ
そんなわけでめげずに、同じくダート△のサンキリコで再度挑戦。
ダートだといい感じで印が薄くなったものの、芝だとやや詰めが甘い印象。いいとこまではいくんだけどゴールしたらなんかもう1頭後ろにいた、というレースばかり。
気性が奇数のためか、ちょいちょい好スタートを決めちゃうのもよろしくない。とはいえ、先頭から猛烈な勢いで後方へ下がっていくことも多いので、必ずしも悪いこととは言えないのだが。
以上、精鋭7騎。
では走らせてみよう。舞台はもちろん東京2400mである。
当たり前のように全馬イレ込み。
どいつもこいつも最低の仕上がりなので、解説者もやや呆れ気味である。相馬眼が肥えた競馬ファンも、どの馬に投票したらいいのかさぞ困っていることだろう。
ちなみに横断幕が掲げられていたのは、ンョハーとキンタマクラブだけだった。
出走表。馬体重300kgのキンタマクラブが圧倒的1番人気。次いでサンデーサイレンス産駒のンョハー、岡部に乗り替わってしまったギャラクティカバカと続く。
最低人気は僅差でンギモヂィィアッーだった。
発音できない馬名や淫夢用語馬名がいたりで、アナウンサー泣かせの面々である。
スタート。
1番人気キンタマクラブとインザゲロスープが会心の出遅れ。
好スタートを切ってしまったのは逃げ馬ダークカラミティ。
道中の熾烈な最後尾争い。なお、この時点では入りの1000mすら通過していない。
すでに全馬スタミナが底を突いているため、ここから最終コーナーまで隊列は動かないんだけど。
出遅れた2頭とアナルトムボーイが首尾よく最後列をキープできたようである。観客の目にはキャンターでちんたら走ってるように見えるけど、全馬全力なんです。信じてください、何でもしますから。
最後の直線。隊列を崩すことなく各馬ゴールを目指す。公開調教かな?
アナウンサーの白熱した実況がなんとも空々しい。
誰も伸びず、誰もタレない。
ターフに出現した絶対零度の世界である。
結局、↑から順位の変動がないまま全馬ゴール板を通過。1着(=最下位)は好スタートを決めてしまい最後尾争いに加われなかったダークカラミティ。以下、ンギモヂィィアッー、ンョハー、ギャラクティカバカ、インザゲロスープの順で入線。
優勝(最下位)は、ウインザーノット産駒のアナルトムボーイだった。
これ、エプソムの12F戦だったっけ?
デフォルトの東京芝2500mのレコード(2.31.1)よりも遅い。
ちなみに5頭立てだとさらに勝ち時計は遅くなり(2.31.6)、それ以上遅くはならなかった。
この辺りがDS96における東京2400の極北なのかもしれない。
……といった感じの最弱馬生産なわけだが、「スピードの高さは逆噴射の早さに影響するのか?」とか「気性は、超絶好調が出る(と言われている。真偽不明)奇数がいいのか偶数がいいのか」とか「好スタートからあっというまに最後方までタレるケースが稀によくあるから、気性は悪すぎないほうがいいのか?」などなど、検証と考察の余地が残されているため、これはこれで奥が深かったりする。
地上最弱の馬を生産する道のりは、思っていたより険しいようである。
短い距離になると、画面右端へ寄りはしないけれどタレることなく直線に入ってくる。馬群が画面中央に寄ってる以外は通常のレースっぽいけど、ガス欠であることも根性無しであることも変わりはないので、4角の位置取りがそのまま入着順になるのは一緒である。
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