俺が◯◯を男にしちゃる!(配合案編)

導入編を踏まえて、実際にこの馬たちからそれなりに見られるレベルの強豪馬を輩出する血統を考えてみる。アイデア止まりで試してすらいない配合がほとんどなので、実際に強い馬が出るかどうかは知らん。
 サラッと提案はしているが、数万頭単位の試行錯誤とリアルラックが必要なうえに、労力を注ぎ込んでもおそらくは(というか、ほぼ確実に)せいぜいメジャー配合の中の下レベル止まり、という結果に終わることだろう。それでもゲーム内で無双するレベルには悠々到達する馬は出せるし、なにより「誰からも見向きもされない種牡馬から、このレベルの馬を出せた」という勲章めいた満足感が得られる。ダビスタなんて半分以上は自己満足の獲得が目的みたいなところがあるしね。

・道のりが長いことを覚悟しておく。
・心が折れそうになったらさっさと諦めてメンタルの保全に努める。
・高望みはしない。究極級は出ないもの、と心得る。

 この3つを肝銘して、快適な生産地獄を送っていただければ幸いである。

ニシノエトランゼ

 競走馬時代は13戦3勝。重賞は勝てなかったが、きさらぎ賞で2着に入った。代表産駒はセントビット(新潟記念3着)など。サイアーランキングの最高位は57位(1992年)、通算EIは1.27。BMSとしては2頭のJRA重賞勝ち馬を輩出。

 健康Aとダート◎が取り柄だが、実績C+安定Aに底力もCという、DS96において最も苦しい「三種の珍器」を持つ馬。スタミナアップのクロスが無く、スピードアップも使いにくい血ばかりなうえに、クロスを狙うともれなく面白系統が1本減る。ニックス対象は多いものの、スピード・スタミナともに100に乗せられれば上々である。
 なお、母父のダート適性が◎かつプリンスキロやプリンスビオのクロスが発生する配合でダート適性6(BCパスを正しく入力しても通らない)が出現してしまう可能性があるので注意が必要である。

ニシノエトランゼ×ノーザンテースト×テューター×シュガーレスキャンディ

ニックス、SPアップ×1、底力アップ×1 面白

 母父は締めの面白配合が成立するノーザンダンサー系なら何でもいい。クロス本数が寂しいが、ニシノエトランゼならこれでも十分かかっているほう。ヘイルトゥリーズンのクロスのためとはいえ、母母生産の段階でストレスがマッハになること必至。

ニシノエトランゼ×スイフトスワロー×メイワパッサー×ユアウェルカム

ニックス、SPアップ×1、底力アップ×1 非面白

 上の配合は母馬づくりがキツイ、という場合はこんな感じで。ダート◎重ねなので真性馬を狙える。このパラメータとクロス本数なら、面白か非面白かなんて誤差ですよ誤差。

セントシーザー

 競走馬時代は37戦8勝。主な勝鞍は阪急杯、CBC賞。他にマイルCSでニッポーテイオーの2着がある。産駒のセントミサイルがクリスタルC(GIII)を勝っている。サイアーランキングの最高位は143位(1993年)、通算EIは0.89。

 スティールハートと並ぶ最短の距離適性だが、あちらが実績Aなのに対してこちらは実績C、おまけにDS96においては気性難より厄介な底力ダウンの血が2本入っている。オーエンテューダーとサーゲイロードを持っているのが救いだが対象馬は多くなく、多重クロスを狙うと面白配合が成立しないケースがほとんど。ニックス対象もいないので、能力アップ要素を盛り込むのが難しい。

セントシーザー×スティールハート×キャロルハウス×ペットボトル

SPアップ×3、SP◎×2、STアップ×3 底力アップ×1 回復×1 非面白

 インブリードを最大限に活かすとこんな感じになる。スタミナ面で不安が残るものの、サーゲイロード3本である程度のカバーは可能。ただ、これでもスピード110前後が限界である。

セントシーザー×キャロルハウス×オレンジスクイーズ

SPアップ×1、STアップ×1 底力アップ×2 回復×2 面白

 面白配合でアプローチするならこんな感じか。底力2本は魅力的だが、スピ・スタアップが1本の安定Bなので爆発はあまり期待できない。

リードワンダー

 競走馬時代は14戦3勝。主な勝鞍はきさらぎ賞。種牡馬入りしてからは、ローズSを勝ち桜花賞とエリ女でも2着に入ったシヨノマロンを筆頭に、中央・地方を問わず多くの産駒が重賞戦線で活躍した。サイアーランキングの最高位は29位(1992年)、通算EIは0.86。

 実績C+安定A+底力Cの「三種の珍器」に加え、面白系統はファロスとマッチェムの2系統。短距離寄りでおまけにニックスも無し。アローエクスプレス~グレイソヴリンのラインにネアルコも持っているものの、面白配合との両立が難しい。気性面で気がかりがない(去勢可能一歩手前レベルの気性難牡馬が出ない)ことだけが唯一の救い。スタミナは最初から諦めたほうがいい。

リードワンダー×ノーアテンション×サクラシンゲキ×スーパーシェビニオン

SP◎×3、底力アップ×2 非面白

 もうどうあっても面白配合に望みは無いので、グレイソヴリンを最大限に活かしてみる。始祖牝馬をプライムタイムに変え、母父をタマモクロスなりサクラショウリなりにしてもクロスはほぼ一緒だが、スタミナ補正の分だけこの配合に若干分がありそう。

リードワンダー×カブラヤオー×メジロティターン×スーパーシェビニオン

SP◎×1、底力アップ×2 面白

 無理やり面白配合を成立させるならこんな感じだけど、基礎値は間違いなく低くなるので苦戦必至。素直に非面白のグレイソヴリン多重クロスのほうが手っ取り早そう。

サクラシンゲキ

 競走馬時代は26戦9勝。主な勝鞍は、格付け導入前のスプリンターズS。半弟にサクラユタカオーがいる。第1回ジャパンカップで見せた玉砕的な逃げから「日の丸特攻隊」と称された。種牡馬としてはヒデリュウオー(中日スポーツ賞4歳S)など、重賞馬4頭を輩出。サイアーランキングの最高位は27位(1990年)、通算EIは0.96。

 グレイソヴリンが2代前なので牝系に組み込んで有用な種牡馬だが、締め種牡馬としてはやはり実績C+安定A+底力Cと面白系統2系統(ファロスとハンプトン)が苦しい。唯一のスタミナアップ要素が底力ダウンつきのネヴァービートという嫌がらせみたいな血統だが、グレイソヴリンと2本のナスルーラにネヴァーセイダイにネアルコと、スピードアップクロスだけは豊富。

サクラシンゲキ×マチカネイワシミズ×ナノフラッパー

SPアップ×1、SP◎×6、底力アップ×1、ダート適性アップ、気性難 非面白

 グレイソヴリンを捨ててナスルーラを6本集積させた、ダビスタ3ライクな配合。かなりの確率で気性難が出るため、産駒の多くはセン馬になる。母父はブレイヴェストローマンやミルジョージでも可だが、後者はスタミナを捨てざるを得ない。

サクラシンゲキ×ブレイヴェストローマン×スーパーシェビニオン

SPアップ×1、SP◎×5、底力アップ×2、気性難 非面白

 ナスルーラを1本減らす代わりに底力アップを2本にし、勝負根性の平均値を引き上げた配合。こちらも母父はマチカネイワシミズやミルジョージで代用可である。

サクラシンゲキ×モンテプリンス×メジロティターン×スーパーシェビニオン

SPアップ×1、SP◎×1、底力アップ×1 面白

 グレイソヴリンに加え、珍しいビッグゲームのクロスもかかるが、見るからに爆発しなさそうな面白配合。TSL牝馬はたぶん無理(SPが最低でも121必要なので)。

サクラシンゲキ×サクラシンゲキ×ナノフラッパー

SPアップ×1、SP◎×7、STアップ×1、気性難 非面白

 ヤケクソになってはいけない、という戒め。牡馬なら100%去勢可能だが、勝負根性は壊滅的なのでBCで戦うどころではなくなる。「スタートをスーパーシェビニオンにしたら」って? 変わらん変わらん。

サンキリコ

 英国で走り、ロイヤルロッジS(英GII)など重賞3勝を含む8戦5勝。産駒のケーエフネプチュンが南関東重賞5勝を挙げる活躍を見せた。サイアーランキングの最高位は40位(1995年)、通算EIは0.83。産駒にJRA重賞勝ち馬はいなかったが、BMSとしてはダンツフレームとアローキャリーを輩出。

 ノーザンダンサーが3代前なので、ネイティヴダンサーもネアルコも無い。となればニックスに頼りたくなるが、面白系統を両立させようとすると相手はメジロデュレンくらいしかいない。ボールドルーラーを欲張りたくもなるが、そうなると面白配合は諦めざるを得ない。安定Bだけがまだマシともいえるが、大苦戦必至の種牡馬であることは間違いない。

サンキリコ×メジロデュレン×アンドレアモン×メジロティターン×メーポールダンス

ニックス、SPアップ×1 面白

 始祖牝馬はノーザンダンサー直子(ミッドナイトアールティやプチカプリースなど)でも可。母母父、母母母父は、締めの面白配合が成立するなら何でもいい。母馬生産の時点で死にそうになるが、ニックスは捨てがたい。

サンキリコ×リアルシャダイ×ノーザンディクテイター×メーポールダンス

ニックス、SPアップ×2、SP◎×1、底力アップ×2、ダート×1 非面白

 母馬づくりはこっちのほうが断然楽。始祖牝馬をND直子にしてしまうと、ノーザンディクテイターの段階で超危険配合になってしまうので注意。

スマコバクリーク

 米国で走り17戦4勝。重賞は未勝利。近親に活躍馬多数。代表産駒のオギティファニー(ダービー卿CT)など、短距離型の産駒が多かった。サイアーランキングの最高位は89位(1994年)、通算EIは0.67。

 実績B安定Bで今までの馬よりマシに見えるが、面白系統はファロスとシックルのみ。DS96のミスプロ・アリダー系は、こんな感じの微妙な馬が多い気がする。有効なクロスが多いので、ハナから面白配合は捨てたほうが無難。スタミナアップの血も多いが、短めの距離適性が足を引っ張りそう。

スマコバクリーク×シルヴァーヴォイス×オグリキャップ×シルクスクリーン

SPアップ×2、SP◎×2、STアップ×3、底力アップ×1 非面白

 血統内のネイティヴダンサーとサーゲイロードを活かしつつ、ノーザンダンサーも使う。これで面白配合なら言うことはなかったんだが。底力CC重ねのため、勝負根性は付きづらそう。

スマコバクリーク×カコイーシーズ×スイフトスワロー×シルクスクリーン

SPアップ×1、SP◎×3、STアップ×2、底力アップ×2 非面白

 カコイーシーズは母父ファロスフリーの中で唯一ナスルーラを残せる馬だが、締めもシックル持ちではその良さを活かしきれない。とはいえ、スピードダブルアップ3本と底力アップ2本は大きい。大爆発は望めないけど、小爆発くらいなら。

スマコバクリーク×ナトルーン×ゲイメセン×メジロティターン×プレシャスモーメント

ニックス、SPアップ×2、STアップ×1 面白

 クロスはサーゲイロードとミスプロが各1本。母馬づくりで悪戦苦闘しそうだけど、締めの時点で面白配合が成立しているのでさほど悪くはなさそう。

ニチドウアラシ

 競走馬時代は14戦8勝。金鯱賞、マイラーズCなど重賞3勝を挙げた。代表産駒はデイリー杯3歳Sを勝ったアイドルマリー。サイアーランキングの最高位は28位(1989年)、通算EIは1.19。

 血統内に有効な血がギッシリ詰まっているうえに面白系統は3系統なので、パッと見の印象は悪くない。実際に血統を机上で構築してみると「あれ、割といけるんじゃね?」と思ってしまう。それなのに手応えがイマイチなのは、やはり「三種の珍器」のなせる業か。シャトーゲイとボールドルーラーの使い所が鍵。

ニチドウアラシ×Pleasant Colony×タマモクロス×メジロティターン×ポケットマネー

ニックス、SPアップ×3、STアップ×2、ダート適性アップ 面白

 ほんと、なんでこれで爆発しないんだろ? と首を傾げざるを得ない。タマモクロスをノーザンディクテイターやセクレファスターに変えると、シャトーゲイの代わりにボールドルーラーのクロスが発生する。これは好みの問題か。

ニチドウアラシ×Pleasant Colony×ブルーコンチェルト

ニックス、SPアップ×2、SP◎×1、STアップ×1、底力アップ×1、ダート適性アップ 面白

 3代締めならこんな感じ。むしろこっちのほうが手応えはいいかもしれない。プレザントコロニーはなにかと使い勝手が良い。

ニチドウアラシ×トウショウボーイ×ディカードレム×ポケットマネー

SPアップ×3、SP◎×2、STアップ×1、底力アップ×2、ダート適性アップ、気性難 非面白

 スピードアップを無理やり詰め込んでみたけど、上述の配合2例のほうがよさそう。どっちもどっちではあるけど。

モンテプリンス

 競走馬時代は24戦7勝。主な勝鞍は天皇賞(春)、宝塚記念。重馬場を苦手としたことから、「太陽の王子」のニックネームが付いた。代表産駒は札幌記念など重賞2勝のグレートモンテ。サイアーランキングの最高位は39位(1989年)、通算EIは0.72。

 長距離適性でスタミナアップの血がてんこ盛り。引き換えにスピードアップと底力アップは共に1本だけという、清々しいほどスタミナに特化した鈍足ステイヤー生産機。ヒンドスタンの効果で超晩成を引き当てればボーナスでスピードを上乗せできるが……。ファロスフリーなのに、セントサイモンやスインフォードのせいで、クロスを狙うと面白配合が成立しにくくなるという、なんとも業が深い馬。

モンテプリンス×アンドレアモン×アサカシルバー×プリンキピア

STアップ×4、晩成化、回復アップ 面白

 もうこれしかねえだろ、と言わんばかりのスタミナ特化配合。当然ながらスピードはお通夜状態で、110超えどころか100台すら厳しい。

モンテプリンス×ゴールドレット×コインドシルバー×プリンキピア

SPアップ×1、STアップ×3、晩成化 面白

 お情け程度ではあるけど、スピードにちょっと寄せた配合。なお、4代前のバーラムは全く活かせなそうなので、根性は諦め。

ハギノカムイオー

 競走馬時代は14戦8勝。宝塚記念など重賞6勝を挙げた。「華麗なる一族」の出身で、セリ市では当時の史上最高価格で取引された。産駒に重賞勝ち馬はいないが、BMSとして2頭の重賞馬を輩出した。サイアーランキングの最高位は16位(1990年)、通算EIは0.96。

 実績Cで安定A、ただし底力はBの「準・三種の珍器」。勝負根性のアドバンテージ分だけほんのちょっと楽だけど、苦難の道のりであることに変わりはない。プリンスリーギフトとナスルーラを活かしつつあわよくばネアルコやハイペリオンも……と欲張りたくなるが、ファロス2本とハンプトンがその願望を打ち砕いてきやがる。ヴェンチア~レリックのラインでスタミナと底力を補強できればワンチャンありそうではある。

ハギノカムイオー×カコイーシーズ×マノンレスコ

SPアップ×1、SP◎×3、底力アップ×2、早熟化、気性難 面白

 プリンスリーギフト系の王道配合。気性悪化は避けられないが、気性Bのハギノカムイオーなら去勢も狙いやすい。

ハギノカムイオー×カコイーシーズ×キタノスズカゼ

SP◎×1、STアップ×1、底力アップ×2、晩成化、気性難 面白

 始祖牝馬をキタノスズカゼに変えることでスタミナが伸びやすくなり、超晩成も狙える。ただその分スピードアップ要素が減ってしまったのと、母馬の能力を高めづらいのとで、スピードもスタミナも中途半端な産駒が量産されそう。

ハギノカムイオー×ブレイヴェストローマン×バンブーアトラス×フキノトウ

SPアップ×1、SP◎×2、底力アップ×2、早熟化、気性難 面白

 面白3系統持ちプリンスリーギフト直系の場合、あえてフキノトウから始めるメリットはあんまりなさそう。

ハギノカムイオー×サクラユタカオー×ブレイヴェストローマン×ナノフラッパー

SPアップ×2、SP◎×4、STアップ×1、底力アップ×2、早熟化、気性難 非面白

 開き直ったスピードガン積み配合。間にブレイヴェストローマンを挟むことで同系三代を回避しているが、むろん危険配合である。スピードだけでなくスタミナアップのクロスも増えていてそこそこハネるものの、非面白にしてまで多重クロスにこだわる必然性があるかどうかは不明。

ニホンピロウイナー

 競走馬時代は26戦16勝。マイルCS2回、安田記念のGI3勝を挙げた名短距離馬。GI3勝のヤマニンゼファー、スプリントGI春秋連覇のフラワーパークなど重賞馬を多数輩出し種牡馬としても大成功。サイアーランキングの最高位は5位(1996年)、通算EIは1.26とこのリスト中では最高の実績を誇る。

 これまでの種牡馬よりかなりマシとはいえ、ニホンピロウイナー自身のネームバリューと種付け料500万円からくる期待に産駒の質が釣り合っているとは言い難い。ハビタット、サーゲイロード、ハイペリオンと有効なインブリードが使え、面白3系統、ネヴァーベンド系とニックスと好条件が揃っているのにBC級の産駒が出ないのは、やはり短距離適性と安定Aが災いしているのか。成長型が持続なので超晩成が出ないのも泣きどころ。とはいえ、スタミナを完全に諦めれば超スピード馬を望めなくもない。

ニホンピロウイナー×アーティアス×スティールハート×メジロティターン×トップモデル

SPアップ×5、SP◎×1、STアップ×1、底力アップ×1 面白

 スティールハート、アーティアスと重ねているのでスタミナは諦めざるを得ないが、スピードはかなり伸びる。逆に、スタミナを欲張ろうとするとスピードが中途半端な産駒だらけになるので、スプリンター生産と割り切ったほうが吉。

ニホンピロウイナー×クリエイター×スティールハート×ペットボトル

ニックス、SPアップ×5、SP◎×2、STアップ×3 非面白

 こちらもスタミナは期待できないけど、多重クロスにニックスまでかかっていてスピードは存外いけそう。ただ、超晩成にはならないので121が限界だけど。

ニホンピロウイナー×Darshaan×Relaunch×Pleasant Colony×イメルダシューズ

ニックス、SPアップ×1 面白

「作者が望んだDS96」って感じの配合だけど、安定Aのニックス頼みはやはり手応えが悪い。

ミホシンザン

 競走馬時代は17戦10勝。皐月賞、菊花賞、天皇賞(春)を勝ち、シンザンの最高傑作と評された。代表産駒のマイシンザン(NHK杯)も種牡馬入りし、父系を21世紀に繋いだ。サイアーランキングの最高位は29位(1995年)、通算EIは0.83。

 ネアルコフリーでヒンドスタン持ちのスタミナ型、という点でモンテプリンスに似てはいるが、実績がBで血統内にスピードアップの血がそこそこ入っているという点で大きく性質が異なる。とはいえ、スピードと根性がハネにくいという点では共通している。ナスルーラはもとより、シカンブルもクロスさせやすくはあるけど、いずれも気性難効果を併せ持っているため気性Aのアドバンテージがスポイルされてしまう。勝負根性を上げにくいことから、牝馬生産なら手応えが良さそう。

ミホシンザン×アンドレアモン×アサカシルバー×プリンキピア

STアップ×4、晩成化、回復アップ 面白

 スタミナ面では何の不安も無いが、やはりスピードでかなり苦戦しそう。超晩成でワンチャンあるか、といった感じ。

ミホシンザン×カコイーシーズ×クリスタルパレス×プリンキピア

SP◎×1、STアップ×1、底力アップ×1、晩成化、気性難 面白

 ナスルーラとシカンブルをクロスさせた「火中の栗」配合。ただ、リスクに見合うだけのリターンがあるかどうか。

ミホシンザン×カコイーシーズ×ナノフラッパー

SP◎×3、気性難 面白

 ナノフラッパー始祖の三代配合で面白が成立する数少ない例。スピードより根性がネックになりそう。

ミスターシービー

 競走馬時代は15戦8勝。史上3頭目となるクラシック三冠を達成し、2000mに距離短縮された最初の天皇賞・秋にも勝利した名馬。代表産駒は重賞3勝のヤマニングローバル。種牡馬入りの当初は大きな期待が寄せられたものの、GI馬はとうとう輩出できなかった。BMSとしてはダートGI2勝のウイングアローがいる。サイアーランキングの最高位は12位(1992年)、通算EIは0.88。

 DS96で唯一の安定B持続型種牡馬。パラメーターは悪くないものの、面白系統がファロスとハンプトンの2系統というのが厳しい。インブリードがトウショウボーイのラインとネアルコ頼みなだけに、この2系統が潰れているのは痛い。距離適性は中距離だがスタミナアップのクロスが無いため、印象以上にスタミナ面では苦労させられる。ニホンピロウイナー同様、仕上がりが早くてそこそこの馬なら割と出るという点では初心者向けではあるが、BC級となると上級者向け。

ミスターシービー×カコイーシーズ×バンブーアトラス×フキノトウ

SP◎×2、底力アップ×1、気性難、早熟化 面白

 インブリードを活かしつつ面白配合もとなると、やはりこの辺か。持続型なのでプリンスリーギフトの早熟効果も気にならない。

ミスターシービー×ブレイヴェストローマン×ナノフラッパー

SPアップ×2、SP◎×4、底力アップ×3、気性難、早熟化 非面白

 シービーは面白配合でも能力がハネないので、面白配合を捨てて多重クロスに舵を切るのも手。

ミスターシービー×アサカシルバー×フキノトウ

ニックス、SP◎×2、早熟化 面白

 アサカシルバーの気性Cのせいで、ニックスのメリットが消されている印象。

オグリキャップ

 競走馬時代は32戦22勝。笠松で12戦10勝の戦績を引っさげてJRAへ移籍し、GI4勝を含む重賞12勝(JRA記録)を挙げた。その人気ぶりは社会現象となり、平成の競馬ブームの牽引役となった。種牡馬としてはOP特別のききょうSを勝ったオグリワンが代表産駒で、重賞勝ち馬は出せずに終わった。直孫にあたるクレイドルサイアーが種牡馬入りして話題となった。サイアーランキングの最高位は80位(1995年)、通算EIは0.46。

 難度はそれほど高くはなく記事の趣旨から外れているのでここに入れるかどうか迷ったが、「当初の期待ほどではない」「パラメータの割に怪物級がほぼ出ない」ことを加味してリストに入れた。DS96発表当初は、底力A+安定C+グレイソヴリン持ちということで「スーパーシェビニオンに付けたらえらいことになるんじゃないか?」と騒がれたが、面白配合の導入によってその期待は泡と消えた。
 ネイティヴダンサーとグレイソヴリンを持ってはいるが、逆に言えば締めで活かせるのがその2本だけであり、さらには締めの時点で面白い配合を成立させようとするとクロスが減る&ニックス無しなので、安定Cの中で爆発力は低い部類に入る。あまつさえ、有効なインブリードを発生させようとすると母父にはスタミナやスピードに難がある馬をチョイスしなければならなくなり、BC馬を狙うとなると苦戦を強いられる。父よりもむしろ2代前のネイティヴダンサーを活かした母母父としての起用機会が多い。

オグリキャップ×ミルジョージ×イズミマイヒメ

SP◎×2、底力アップ×1、気性難、早熟化 面白

 ネイティヴダンサーを捨ててグレイソヴリンとナスルーラでスピードに振った配合。母父ミルジョージでスタミナに不安があるが、そこは安定Cでカバー。万能型の強豪馬は難しいが、スピードの伸びはかなり大きく、超晩成に出れば130台到達も十分に可能である。

オグリキャップ×カコイーシーズ×イズミマイヒメ

SP◎×3、STアップ×1、底力アップ×1、気性難 面白

 上の配合の母父をカコイーシーズに変えることで、グレイソヴリンが減る代わりにネイティヴダンサーが追加される。勝負根性の付き具合は落ちるものの、スタミナの爆発力が上がる。ただ、凡庸な産駒も増えそうではある。

オグリキャップ×サクラシンゲキ×スーパーシェビニオン

SPアップ×1、SP◎×5、STアップ×2、底力アップ×1、気性難 非面白

 インブリードを最大限に活かそうとするとこんな感じに。母父サクラシンゲキという時点で実用性は低そう。

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