ディープインパクトから禁止薬物検出
http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=16345&category=A
今回検出されたイプラトロピウムとは、気管支平滑筋の収縮を抑制する作用を持ち、気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫に基づく呼吸困難などの諸症状の緩解に用いられる薬物、一言で言えば息の通りを良くする薬。JRAでは禁止薬物に指定していないものの、フランスギャロにおいてはさにあらず、というわけである。
それにしてもこのニュース、少々きな臭い。理化学検査の結果報告が、フランスギャロよりなされたという点が何とも不透明である。現にあちこちでは、「陰謀ではないか?」と囁く声すらあったりする。もっとも、それをやったところで誰に得があるのか、という疑問に対して明確な答えが無いのだが。
そうでないとすると、陣営側が投与したということになる。この薬が、長期間にわたって蓄積しない性質を有していることから、投与は凱旋門賞の直前、ということになる。
陣営のリサーチ不足だとか、実はディープは喉鳴り持ちだっただとかはさておき。
ラシックスのように身体能力の底上げ作用だとか、カフェインなどのように精神昂揚を目的とした薬物ではない。そりゃまあ、薬物である以上は副作用とそれに伴う事故の可能性が憂慮されるわけだから、徹底して摂取させない方向でも構わないと思うが、プラトロピウムが禁止というならば鼻腔拡張テープも禁止じゃないのか、これって。そうなれば、矯正具の類も規制見直しの必要があるわけで、シャドーロールやブリンカーなどの使用制限も生まれてもよさそうなものだ(尤も、動物愛護の観点からムチの使用回数は制限されているが)。
ショー娯楽要素が強く、ある意味何でもありなアメリカ競馬と、伝統を重んじてできる限り公平で自然なままの競走を施行する欧州競馬とは、相容れない範囲が存在する。日本はスタイル的には欧州寄りではあるが、アメリカに近い許容さも併せ持っている(とはいえ、もちろん禁止薬物はアメリカよりずっと多く、蹄鉄も制限があったりするが)。今回の事件、ディープの国内出走には問題は無いが、フランスギャロの裁量次第では、凱旋門賞で失格処分になる可能性も出て来ている。
統一規格が競馬界に持ち込まれるのはいつになることやら。
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