ダビスタ(以下DS)はの特徴は、どの種牡馬からでもゲーム内無双レベルくらいであれば輩出が可能という点にある。DS96ももちろん例外ではなく「最初にもらう繁殖牝馬の牝系を育てたい」だとか「テュデナムキングの息子で三冠を獲りたい」だとか「フレンチグローリーの子供で凱旋門賞にリベンジしたい」だとかいった多様な需要に応えられる柔軟性を備えており、時間をかければ誰でもエンディングに到達できる程よい塩梅の難易度に設定されている。
それゆえ多くのユーザーに遊ばれたゲームなわけだが、ブリーダーズカップ(以下BC)となると話は別である。GI勝ち負けクラスより数段上の能力が求められ、上位層ともなればゲーム内で設定されている上限値に近いパラメーター値をバランス良く備えた怪物だらけである。「俺のGI10勝馬に勝てるやつおる~?」と粋がり対戦したらこてんぱんにされた、というほろ苦い経験を持つユーザーも少なくないと思う。
ゲーム内無双レベルならどの種牡馬でも、と書いたが、BCのトップ層に関しては事情が異なってくる。「究極レベルを多く輩出する種牡馬」が存在する一方で「どうあがいても究極レベルどころかそこから一枚落ちるレベルの産駒すら生まれない種牡馬」が存在することもまたDSの特徴である。これに関しても、DS96もまた例外ではない。前作の3と比べるとインブリードの効きがやや控えめになったこととスタミナの重要性が増したことに加え、外道配合という禁じ手を封じられ、さらに面白い配合という強豪馬生産の鍵を握る生産要素が導入されたことにより、一部の種牡馬が冷や飯を食う形となったことは否めないだろう。