今日も飛んだね、あの馬。
いっそ馬券対象外に「飛んで」しまえばよかったのに。_ト ̄|〇
夢も肉棒も無いクリスマスイヴ、皆様いかがお過ごしでしょうか。
とりあえずサンタ狩ってきます。探さないで下さい。
唐突ですが
引越しますた。
10年近く勤めていた会社を退職することが決定し、ここらが転換期かなと考えての自立。いやほら、ただでさえパラサイトシングルだってのに、職失ったらニート路線まっしぐらじゃないのさ。自分を追い込む意味でも今回の転居だったわけで。
各種手続きを済ませ、契約から1週間で入居という慌しいスケジュールをこなし、その間に開催されたジャパンカップが事前に立てた予想通りの決着となって軽く凹んでみたりしながらも、友人の協力を得てどうにか居を構えたわけだが。
あ、やべ。
ADSL契約してねえや。
電話回線を契約し、ISPに転居手続きを済ませておきながら、肝心のネット回線が手付かず。それどこのサザエさん?
ネット界からスタンドアローン状態で、軽くネット禁断症状が出始めるヤバイ空白期間を経て、ようやく先日ネット回線開通が開通したわけで、ハイ。
引越しを機に、ADSLを40Mにグレードアップしてみたら早いのなんのって(今までは8Mで契約していながら、交換所から離れすぎてて下り500bpmという劣悪な環境)。まあ3Mちょいしか出ていないわけだが。
さてそれじゃあメールでも確認するかね、とホットメールを開いたら、未読メール188件。うわあい。てかまめに整理しろよ俺。
で、封をされたままのメールをパラパラ開けていったら、「てのひら怪談」編集サイドからメールが。
あ、そうそう。言い忘れてた。
今年の7月にこっそり「ビーケーワン怪談大賞」に投稿しますた。800文字(正確には20文字×40行)の領域に怪談を詰め込むというのが面白そうだったので。つい出来心で。犬に噛まれたと思って忘れて下さい。以上事後報告。遅すぎ。まあ落選したんだけどね。
で、こちらでも投稿作品集を出版しようじゃないかというムーブメントがあったらしく、俺の元へ作品収録のオファーが来たのが10月頭。そこから何の音沙汰も無かったので半ば忘れかけてた(てか殆ど忘れ去ってた)んだが、今回メールが来たことで計画が具現化して作業も進んでることが判明。ゲラも今月中頃には届くことも記載されていて、ひとまず一安心
では終わらなかった。
以下メールより抜粋。
-------------------------------------------
以前、第4回の入選者と第1~第3回の大賞受賞者の皆さんへ
寄稿依頼をさせていただきましたが、今後、応募枠を『てのひら怪談』
収録作家全員に拡大しまして、新規に作品を募集したいと思います。
つきましては、下記の要領にて、新作怪談を御執筆いただけたら幸いです。
【原稿枚数】800字以内 ※御応募は1人1作品のみ、とさせていただきます。
【原稿締切】12月25日(月)必着
また、お送りいただいても掲載されない可能性もありますこと、
どうぞご了承ください。
-------------------------------------------
orz ナンカ募集サレテル……。
しかも最後の一文がまたやる気を削ぐねこりゃ。無い頭捻って作品を書き上げても、容赦なく闇に葬り去られる可能性があるとは。
しかし俺は書く。書きますともさ。書けばいいんでしょう、チクショー! いやまあ、全然ネタ浮かんでないんだけどさぶっちゃけ。
クリスマスの夜に奇跡は起こるのか? チャンネルはそのままで、乞うご期待!(ポシャる可能性大)
10年近く勤めていた会社を退職することが決定し、ここらが転換期かなと考えての自立。いやほら、ただでさえパラサイトシングルだってのに、職失ったらニート路線まっしぐらじゃないのさ。自分を追い込む意味でも今回の転居だったわけで。
各種手続きを済ませ、契約から1週間で入居という慌しいスケジュールをこなし、その間に開催されたジャパンカップが事前に立てた予想通りの決着となって軽く凹んでみたりしながらも、友人の協力を得てどうにか居を構えたわけだが。
あ、やべ。
ADSL契約してねえや。
電話回線を契約し、ISPに転居手続きを済ませておきながら、肝心のネット回線が手付かず。それどこのサザエさん?
ネット界からスタンドアローン状態で、軽くネット禁断症状が出始めるヤバイ空白期間を経て、ようやく先日ネット回線開通が開通したわけで、ハイ。
引越しを機に、ADSLを40Mにグレードアップしてみたら早いのなんのって(今までは8Mで契約していながら、交換所から離れすぎてて下り500bpmという劣悪な環境)。まあ3Mちょいしか出ていないわけだが。
さてそれじゃあメールでも確認するかね、とホットメールを開いたら、未読メール188件。うわあい。てかまめに整理しろよ俺。
で、封をされたままのメールをパラパラ開けていったら、「てのひら怪談」編集サイドからメールが。
あ、そうそう。言い忘れてた。
今年の7月にこっそり「ビーケーワン怪談大賞」に投稿しますた。800文字(正確には20文字×40行)の領域に怪談を詰め込むというのが面白そうだったので。つい出来心で。犬に噛まれたと思って忘れて下さい。以上事後報告。遅すぎ。まあ落選したんだけどね。
で、こちらでも投稿作品集を出版しようじゃないかというムーブメントがあったらしく、俺の元へ作品収録のオファーが来たのが10月頭。そこから何の音沙汰も無かったので半ば忘れかけてた(てか殆ど忘れ去ってた)んだが、今回メールが来たことで計画が具現化して作業も進んでることが判明。ゲラも今月中頃には届くことも記載されていて、ひとまず一安心
では終わらなかった。
以下メールより抜粋。
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以前、第4回の入選者と第1~第3回の大賞受賞者の皆さんへ
寄稿依頼をさせていただきましたが、今後、応募枠を『てのひら怪談』
収録作家全員に拡大しまして、新規に作品を募集したいと思います。
つきましては、下記の要領にて、新作怪談を御執筆いただけたら幸いです。
【原稿枚数】800字以内 ※御応募は1人1作品のみ、とさせていただきます。
【原稿締切】12月25日(月)必着
また、お送りいただいても掲載されない可能性もありますこと、
どうぞご了承ください。
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orz ナンカ募集サレテル……。
しかも最後の一文がまたやる気を削ぐねこりゃ。無い頭捻って作品を書き上げても、容赦なく闇に葬り去られる可能性があるとは。
しかし俺は書く。書きますともさ。書けばいいんでしょう、チクショー! いやまあ、全然ネタ浮かんでないんだけどさぶっちゃけ。
クリスマスの夜に奇跡は起こるのか? チャンネルはそのままで、乞うご期待!(ポシャる可能性大)
りん
http://www.nikkansports.com/entertainment/f-et-tp0-20061121-119900.html
(以下リンク先より引用)
タレント小倉優子(23)が21日、都内でパソコンのポータブルOSの新製品発表会に登場したが、写真撮影のみで退場した。
お笑いコンビよゐこ浜口優(34)との交際発覚後、報道陣が駆け付ける見込みをつけた企業から会見ゲストに引っ張りだこ。ただ、毎回ノーコメントの繰り返しばかりで3カ月が過ぎた。囲み取材予定を知らされ集まった報道陣が関係者に事情説明を求めたが、ドタキャンの理由もしどろもどろ。
司会者が「ゆうこりん」と小倉のニックネームを連発する耳障りさだけが残る記者会見だった。
記者、はっきり言いすぎ。
けどまあ、一番耳障りだったのは本人だったろう。
酒井法子を思い出すね、この記事。のりピー。昔何かの番組で、当時既にのりピーと呼ばれなくなって久しい頃の酒井法子に司会者が
「マンモスうれP! て言ってください」
て要求出して、かなり嫌そうに言わされていたのを思い出した。
芸能人、特に不思議キャラを売りにしたアイドルって、歳重ねると大変だなあ。
(以下リンク先より引用)
タレント小倉優子(23)が21日、都内でパソコンのポータブルOSの新製品発表会に登場したが、写真撮影のみで退場した。
お笑いコンビよゐこ浜口優(34)との交際発覚後、報道陣が駆け付ける見込みをつけた企業から会見ゲストに引っ張りだこ。ただ、毎回ノーコメントの繰り返しばかりで3カ月が過ぎた。囲み取材予定を知らされ集まった報道陣が関係者に事情説明を求めたが、ドタキャンの理由もしどろもどろ。
司会者が「ゆうこりん」と小倉のニックネームを連発する耳障りさだけが残る記者会見だった。
記者、はっきり言いすぎ。
けどまあ、一番耳障りだったのは本人だったろう。
酒井法子を思い出すね、この記事。のりピー。昔何かの番組で、当時既にのりピーと呼ばれなくなって久しい頃の酒井法子に司会者が
「マンモスうれP! て言ってください」
て要求出して、かなり嫌そうに言わされていたのを思い出した。
芸能人、特に不思議キャラを売りにしたアイドルって、歳重ねると大変だなあ。
インターナショナル?
■日本がパートI国に昇格
http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=17071&category=A
��以下リンク先より引用)
JRAによると、SITA(国際サラブレッド競売人協会)により、07年から日本がICSC(国際セリ名簿基準委員会)が定めるパートI国として承認されたことがわかった。
パートI国とは、I競走および競走馬の国際的評価の指針として活用されている評価の最上級のもの。パートIからパートIII(障害はパートIVまで)までグループ分けされている。81年にICSCが組織されるとともに格付けが始まり、日本は世界で16番目。アジアではUAEに次いで2番目のパートI国となった。
これに伴い、来年度にはすでに国際格付けを得ている13競走を含め、約60の競走が国際格付けを得ることになり、日本産馬の国際的評価向上、日本の競馬の一層のレベルアップ、ブランドイメージの向上、日本産馬の輸出促進などの好影響が予想される。
まあ、手っ取り早く言うと、日本も競馬先進国として認知され、ICSCの判断に依らずレースの国際格付けが可能になった、てわけだ。
今までは、レースのレーティングが一定数値以上、しかも2年連続でないと国際グレードを得られなかったのが、これによって日本国内で格付けされたグレードがそのままそっくり国際グレードとして通用する、というわけである。
��ちなみに、欧州だとGは「グレード」ではなく「グループ」の略。当然、「グレード制」ではなく「グループ制」と呼ばれる。レースの格付けに「グレード」を用いている国は、日本以外にはアメリカ、カナダなど)
もちろん、国際グレードを得るには、海外に対する門戸開放が条件であるため、外国調教馬に出走枠を設けていないクラシックレースは、国際グレード外レースとなる(これは、同じパート1のカナダも同様。カナダもクラシックが国内馬限定のため、ICSC認定外となっている)。
ジャパンカップが創設されて25年となる今年、JRA長年の夢が結実したわけである。
だが、事態はそれほど簡単でもないらしい。
ちょっと古いテキストとなるが、興味深いテキストを拾ってみた。
コスモバルクがダービー云々、と言っていることからわかるように、2年半前のコラムである。
http://www.nikkei.co.jp/keiba/column/20040530200405301837.html
これを読むに、日本の馬産界との軋轢はなかったのか、と考えてしまう。
自国内のグレードがそのままグローバルスタンダードとして通用するということは、すなわち海外が日本のレースに「格」を認めたということだ。加えて、日本は世界最高ランクの高額賞金国である。海外の馬資源の国内流入は、想定される範囲での出来事だ。そうなった場合、中小生産家は太刀打ちできるのか。それ以前に、生産馬の売れ行きはどうなるのだろう。社台グループに代表される、大規模生産者達のワンサイドゲームに拍車が掛かるのではなかろうか。
ただ、海外における日本産馬の需要増が見込める市場がある。韓国である。上のコラムにもあるように、輸入先の条件をパート1国に限定する動きがあるようだ。もっとも、反日主義国として名高い韓国である。日本産馬を拒絶するか、ないしは足元を見まくって安く買い叩くか、いずれかだろう。にしても、すごい強気な態度だな韓国。競馬後進国の中でも最後発で、パート3だってのに。ファイナルファンタジーで、ゲーム開始直後にラグナロク欲しがるようなもんだぞコレ。
まあ、韓国を放っておいても問題ないとは思うが。ICSCでパート1に認定されたってことは、セリにも大きく影響する。そもそも、セリ名簿作成の基準として設けられた制度だしね。日本馬産界の光明になる……といいんだけど。
さてグループ1国。日本以外にどの国が認定されているかというと、
アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、チリ、フランス、ドイツ、英国、アイルランド、イタリア、日本、ニュージーランド、ペルー、南アフリカ、UAE、USA
まあ北半球国に関しては「まあそうだろうねえ」と頷ける。
問題は南半球。いや、オセアニア2国やブラジル、アルゼンチンあたりは納得だ。チリもリドパレスを輩出してるくらいだから国際的に認知度が高くてもおかしくない。南アフリカに関してはちょっと驚いたけど、まあクイーンエリザベスII世Cに勝ったロンドンニューズが在籍してた国だしねここ。
けど、ペルーってパート1国だったのかっ! 今年一番のサプライズかもしれない。香港やシンガポールが未だパート2なのを合わせると、ちょっと信じ難いぞ。と、ペルー人の方好き勝手言っちゃってスミマセン。ナマステ。
ちょっとぐぐってみたけど、ペルー競馬について有益な情報を得ることが出来なかった。残念無念。賢明な方の情報提供、随時募集中です。て、何かコリアンチックな締めだなこりゃ。
http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=17071&category=A
��以下リンク先より引用)
JRAによると、SITA(国際サラブレッド競売人協会)により、07年から日本がICSC(国際セリ名簿基準委員会)が定めるパートI国として承認されたことがわかった。
パートI国とは、I競走および競走馬の国際的評価の指針として活用されている評価の最上級のもの。パートIからパートIII(障害はパートIVまで)までグループ分けされている。81年にICSCが組織されるとともに格付けが始まり、日本は世界で16番目。アジアではUAEに次いで2番目のパートI国となった。
これに伴い、来年度にはすでに国際格付けを得ている13競走を含め、約60の競走が国際格付けを得ることになり、日本産馬の国際的評価向上、日本の競馬の一層のレベルアップ、ブランドイメージの向上、日本産馬の輸出促進などの好影響が予想される。
まあ、手っ取り早く言うと、日本も競馬先進国として認知され、ICSCの判断に依らずレースの国際格付けが可能になった、てわけだ。
今までは、レースのレーティングが一定数値以上、しかも2年連続でないと国際グレードを得られなかったのが、これによって日本国内で格付けされたグレードがそのままそっくり国際グレードとして通用する、というわけである。
��ちなみに、欧州だとGは「グレード」ではなく「グループ」の略。当然、「グレード制」ではなく「グループ制」と呼ばれる。レースの格付けに「グレード」を用いている国は、日本以外にはアメリカ、カナダなど)
もちろん、国際グレードを得るには、海外に対する門戸開放が条件であるため、外国調教馬に出走枠を設けていないクラシックレースは、国際グレード外レースとなる(これは、同じパート1のカナダも同様。カナダもクラシックが国内馬限定のため、ICSC認定外となっている)。
ジャパンカップが創設されて25年となる今年、JRA長年の夢が結実したわけである。
だが、事態はそれほど簡単でもないらしい。
ちょっと古いテキストとなるが、興味深いテキストを拾ってみた。
コスモバルクがダービー云々、と言っていることからわかるように、2年半前のコラムである。
http://www.nikkei.co.jp/keiba/column/20040530200405301837.html
これを読むに、日本の馬産界との軋轢はなかったのか、と考えてしまう。
自国内のグレードがそのままグローバルスタンダードとして通用するということは、すなわち海外が日本のレースに「格」を認めたということだ。加えて、日本は世界最高ランクの高額賞金国である。海外の馬資源の国内流入は、想定される範囲での出来事だ。そうなった場合、中小生産家は太刀打ちできるのか。それ以前に、生産馬の売れ行きはどうなるのだろう。社台グループに代表される、大規模生産者達のワンサイドゲームに拍車が掛かるのではなかろうか。
ただ、海外における日本産馬の需要増が見込める市場がある。韓国である。上のコラムにもあるように、輸入先の条件をパート1国に限定する動きがあるようだ。もっとも、反日主義国として名高い韓国である。日本産馬を拒絶するか、ないしは足元を見まくって安く買い叩くか、いずれかだろう。にしても、すごい強気な態度だな韓国。競馬後進国の中でも最後発で、パート3だってのに。ファイナルファンタジーで、ゲーム開始直後にラグナロク欲しがるようなもんだぞコレ。
まあ、韓国を放っておいても問題ないとは思うが。ICSCでパート1に認定されたってことは、セリにも大きく影響する。そもそも、セリ名簿作成の基準として設けられた制度だしね。日本馬産界の光明になる……といいんだけど。
さてグループ1国。日本以外にどの国が認定されているかというと、
アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、カナダ、チリ、フランス、ドイツ、英国、アイルランド、イタリア、日本、ニュージーランド、ペルー、南アフリカ、UAE、USA
まあ北半球国に関しては「まあそうだろうねえ」と頷ける。
問題は南半球。いや、オセアニア2国やブラジル、アルゼンチンあたりは納得だ。チリもリドパレスを輩出してるくらいだから国際的に認知度が高くてもおかしくない。南アフリカに関してはちょっと驚いたけど、まあクイーンエリザベスII世Cに勝ったロンドンニューズが在籍してた国だしねここ。
けど、ペルーってパート1国だったのかっ! 今年一番のサプライズかもしれない。香港やシンガポールが未だパート2なのを合わせると、ちょっと信じ難いぞ。と、ペルー人の方好き勝手言っちゃってスミマセン。ナマステ。
ちょっとぐぐってみたけど、ペルー競馬について有益な情報を得ることが出来なかった。残念無念。賢明な方の情報提供、随時募集中です。て、何かコリアンチックな締めだなこりゃ。
Breeder's Cup
11/3日(日本時間11/4早朝)、アメリカ・チャーチルタウンズ競馬場で世界最大の競馬の祭典「ブリーダーズカップ」が開催された。
予想を含めた戦前雑感でも書こうかと思ったけど、諸事情により書けず。メインのBCクラシックの勝ち馬が予想通りだっただけにちょっと残念だがまあそれはそれ。
・BCジュヴェナイルフィリーズ(2歳牝:ダート8.5F)
ここまで無敗のドリーミングオブアンナ Dreaming Of Annaが1番人気に応えて押し切る。例年順当に収まるこのレース、今年も波乱無く終わった。これでいいような面白くないような。
・BCジュヴェナイル(2歳牡・セン:ダート8.5F)
前走のブリーダーズフューチャリティ(GI)で敗れたものの、GI1勝を含む4戦3勝のサーキュラーキー Circular Quayが1番人気。
だが、レースを制したのは伏兵ストリートセンス Street Sense。Circular Quayを10馬身突き放す圧勝で、重賞初勝利をGIで飾った。
ただこのレース、勝ち馬は将来大成しないというジンクスを抱えており、逆に負けた馬の中に後の名馬が隠れていたりする。今年の場合はどうなのだろうか。
・BCフィリー&メアターフ(3歳以上牝:芝11F)
圧倒的1番人気に推された欧州女王・ウィジャボード Ouija Boardが人気通りに快勝。これで通算してGI7勝目。昨年の雪辱を晴らすべくジャパンカップ参戦するのか、その動向が注目される。
上位入線馬も軒並み上位人気馬で、全体的に順当に収まった印象。アメリカ競馬は牝馬で波乱というのはあまりないのだろうか。
・BCディスタフ(3歳以上牝馬:ダート9F)
と思ったら、ここまで8連勝中で抜けた人気だったフリートインディアン Fleet Indianがまさかの競走中止。
おまけに2着入線のアシシエンプレ Asi Siempreが4着に降着と、波乱に満ちた結果となった。
勝ったラウンドポンド Round Pondは昨年のエイコーンS(GI)の覇者。今回は後続に4馬身半差で快勝したものの、印象がすっかり薄くなった格好となった。
・BCスプリント(3歳以上:ダート6F)
毎年波乱の結果となるこのレース。1番人気がポンポン飛び、伏兵がズドンと穴を開ける。
今年はどうなのか、と思われたが。
ここまで9戦6勝、GI2勝で圧倒的な1番人気に推されていたヘニーヒューズ Henny Hughesがこともあろうかシンガリ負け。
勝ったのはこれが重賞初制覇となった7番人気ソーズエコー Thor's Echo。2着には13番人気フレンドリーアイランド Friendly Island、3着には9番人気ナイトメアアフェアー Nightmare Affairが入り、今年もまた大波乱の結果に。
・BCマイル(3歳以上:芝8F)
抜けた存在がおらず波乱が予想されたが、やはりと言おうか。
勝ったのは10番人気の7歳馬ミエスクズアプルーヴァル Miesque's Approval。マイルCSに参戦予定(回避)だったアラゴーン Aragornを豪快に差しきっての勝利だった。
日本産馬サイレントネーム Silent Nameは6着。
・BCターフ(3歳以上:芝12F)
実績を評価されハリケーンラン Harricane Runが1番人気に推されるも、「劣化モンジュー」と揶揄されるのも納得できるほど、その道程が父モンジューに似通っているこの馬。現に連覇を狙った凱旋門賞は父と同じく4着。次走に英チャンピオンSを選んだところまで一緒だが、ここも父同様に敗戦。もしかして今回も……。
全くもってその通りだった。
後方からレースを進めるも最後伸びを欠き6着。ここまで戦跡が酷似した親子というのも珍しい。
勝ったのは唯一の3歳馬レッドロック。やはり斤量の差は大きいのか。
・BCクラシック(3歳以上:ダート10F)
近年最高といえる、豪華なメンバーが揃った。
プリークネスS(GI)から破竹の6連勝で断トツ人気に推されたバーナーディニ Bernardini、UAEダービー(GII)4着が唯一の敗戦、無敗で制したウルグアイ3冠に加えて移籍後のアメリカでGI3つをぶっこ抜いたインヴァソール Invasor、怒涛の5連勝で今季負け無しのラヴァマン Lava Man。アメリカのトップ3が見事に居並んだ。
そこにパーフェクトドリフト Perfect DriftやジャコモGiacomoといった古豪や、クラシック前は有力候補と騒がれていたブラザーデレク Brother Derekが挑む構図。
欧州からは、前哨戦惨敗でディラントーマスが戦線離脱したものの、今年の2000ギニー馬ジョージワシントン George Washington、GI2勝のデヴィッドジュニア David Juniorの両騎が参戦。
ここにバーバロ(今年のケンタッキーダービー馬。プリークネスSのレース中に故障)が居たら……と考えるのは贅沢なのだろうか。
この大一番、制したのはInvasor。逃げ込みを図るBernardiniをゴール前で捉え、1馬身突き放したところがゴールだった。
Lava Manは7着。初のダートだったGeorge Washingtonは6着。David Juniorは最後の直線で競走中止、という結果になった。
確かに凱旋門賞は、伝統に支えられて「世界最高峰」と言われ続けている。しかし、厳密にはヨーロッパ大陸の外にタイトルが持ち帰られたことが無い「欧州最高峰」のレースなのだ。それを示すかのように、近年はアメリカからの参戦馬は途絶えている。そればかりか、日本以外の他地域からの参戦自体が皆無なのである。
ブリーダーズカップは金満体質に支えられたお祭り、と揶揄する声もあるかもしれないが、興行的だけでなく、レースそのものの質を向上させるのにも成功している。世界各地域から続々とトップホースが参戦し、毎年その超高額な賞金を巡って激しい鍔迫り合いが繰り広げられている。
いや、最早賞金は付加的要素なのかもしれない。高額賞金をちらつかせて馬を招致せずとも、年月を経て築かれたレースの質が出走馬を集めているのだ。賞金額と格式が主従逆転した格好である。
アメリカに欧州馬が太平洋を越えて乗り込むことはあっても、その逆というのは殆ど無い。伝統だけでレースを支えていける時代は、もしかするともうとっくに終焉したのかもしれない。
予想を含めた戦前雑感でも書こうかと思ったけど、諸事情により書けず。メインのBCクラシックの勝ち馬が予想通りだっただけにちょっと残念だがまあそれはそれ。
・BCジュヴェナイルフィリーズ(2歳牝:ダート8.5F)
ここまで無敗のドリーミングオブアンナ Dreaming Of Annaが1番人気に応えて押し切る。例年順当に収まるこのレース、今年も波乱無く終わった。これでいいような面白くないような。
・BCジュヴェナイル(2歳牡・セン:ダート8.5F)
前走のブリーダーズフューチャリティ(GI)で敗れたものの、GI1勝を含む4戦3勝のサーキュラーキー Circular Quayが1番人気。
だが、レースを制したのは伏兵ストリートセンス Street Sense。Circular Quayを10馬身突き放す圧勝で、重賞初勝利をGIで飾った。
ただこのレース、勝ち馬は将来大成しないというジンクスを抱えており、逆に負けた馬の中に後の名馬が隠れていたりする。今年の場合はどうなのだろうか。
・BCフィリー&メアターフ(3歳以上牝:芝11F)
圧倒的1番人気に推された欧州女王・ウィジャボード Ouija Boardが人気通りに快勝。これで通算してGI7勝目。昨年の雪辱を晴らすべくジャパンカップ参戦するのか、その動向が注目される。
上位入線馬も軒並み上位人気馬で、全体的に順当に収まった印象。アメリカ競馬は牝馬で波乱というのはあまりないのだろうか。
・BCディスタフ(3歳以上牝馬:ダート9F)
と思ったら、ここまで8連勝中で抜けた人気だったフリートインディアン Fleet Indianがまさかの競走中止。
おまけに2着入線のアシシエンプレ Asi Siempreが4着に降着と、波乱に満ちた結果となった。
勝ったラウンドポンド Round Pondは昨年のエイコーンS(GI)の覇者。今回は後続に4馬身半差で快勝したものの、印象がすっかり薄くなった格好となった。
・BCスプリント(3歳以上:ダート6F)
毎年波乱の結果となるこのレース。1番人気がポンポン飛び、伏兵がズドンと穴を開ける。
今年はどうなのか、と思われたが。
ここまで9戦6勝、GI2勝で圧倒的な1番人気に推されていたヘニーヒューズ Henny Hughesがこともあろうかシンガリ負け。
勝ったのはこれが重賞初制覇となった7番人気ソーズエコー Thor's Echo。2着には13番人気フレンドリーアイランド Friendly Island、3着には9番人気ナイトメアアフェアー Nightmare Affairが入り、今年もまた大波乱の結果に。
・BCマイル(3歳以上:芝8F)
抜けた存在がおらず波乱が予想されたが、やはりと言おうか。
勝ったのは10番人気の7歳馬ミエスクズアプルーヴァル Miesque's Approval。マイルCSに参戦予定(回避)だったアラゴーン Aragornを豪快に差しきっての勝利だった。
日本産馬サイレントネーム Silent Nameは6着。
・BCターフ(3歳以上:芝12F)
実績を評価されハリケーンラン Harricane Runが1番人気に推されるも、「劣化モンジュー」と揶揄されるのも納得できるほど、その道程が父モンジューに似通っているこの馬。現に連覇を狙った凱旋門賞は父と同じく4着。次走に英チャンピオンSを選んだところまで一緒だが、ここも父同様に敗戦。もしかして今回も……。
全くもってその通りだった。
後方からレースを進めるも最後伸びを欠き6着。ここまで戦跡が酷似した親子というのも珍しい。
勝ったのは唯一の3歳馬レッドロック。やはり斤量の差は大きいのか。
・BCクラシック(3歳以上:ダート10F)
近年最高といえる、豪華なメンバーが揃った。
プリークネスS(GI)から破竹の6連勝で断トツ人気に推されたバーナーディニ Bernardini、UAEダービー(GII)4着が唯一の敗戦、無敗で制したウルグアイ3冠に加えて移籍後のアメリカでGI3つをぶっこ抜いたインヴァソール Invasor、怒涛の5連勝で今季負け無しのラヴァマン Lava Man。アメリカのトップ3が見事に居並んだ。
そこにパーフェクトドリフト Perfect DriftやジャコモGiacomoといった古豪や、クラシック前は有力候補と騒がれていたブラザーデレク Brother Derekが挑む構図。
欧州からは、前哨戦惨敗でディラントーマスが戦線離脱したものの、今年の2000ギニー馬ジョージワシントン George Washington、GI2勝のデヴィッドジュニア David Juniorの両騎が参戦。
ここにバーバロ(今年のケンタッキーダービー馬。プリークネスSのレース中に故障)が居たら……と考えるのは贅沢なのだろうか。
この大一番、制したのはInvasor。逃げ込みを図るBernardiniをゴール前で捉え、1馬身突き放したところがゴールだった。
Lava Manは7着。初のダートだったGeorge Washingtonは6着。David Juniorは最後の直線で競走中止、という結果になった。
確かに凱旋門賞は、伝統に支えられて「世界最高峰」と言われ続けている。しかし、厳密にはヨーロッパ大陸の外にタイトルが持ち帰られたことが無い「欧州最高峰」のレースなのだ。それを示すかのように、近年はアメリカからの参戦馬は途絶えている。そればかりか、日本以外の他地域からの参戦自体が皆無なのである。
ブリーダーズカップは金満体質に支えられたお祭り、と揶揄する声もあるかもしれないが、興行的だけでなく、レースそのものの質を向上させるのにも成功している。世界各地域から続々とトップホースが参戦し、毎年その超高額な賞金を巡って激しい鍔迫り合いが繰り広げられている。
いや、最早賞金は付加的要素なのかもしれない。高額賞金をちらつかせて馬を招致せずとも、年月を経て築かれたレースの質が出走馬を集めているのだ。賞金額と格式が主従逆転した格好である。
アメリカに欧州馬が太平洋を越えて乗り込むことはあっても、その逆というのは殆ど無い。伝統だけでレースを支えていける時代は、もしかするともうとっくに終焉したのかもしれない。
おめでとう!
解禁ぽいから、発表するか。
●「超」怖い話 超-1 怪コレクションVo.2 2006年10月28日発売(竹書房)
「超-1」に投稿された作品集なわけだけど。
えー。
載っちゃいました、俺の作品。
報告終了。
いや、1本だけなんだけどね。
気になったのは、メルマガにあった本のコンセプトに関する記述。
��怪コレ2は「超-1を終えた猛者が、超-1経験後の経験値が上がりまくった状態でセルフリライトする」というところが見所。
゚Д゚) ………
゚Д゚) セルフ……リライト……
してません。皆さんゴメンナサイ。
投稿したまんまの文章でOK出しちゃいました。
ともあれ、俺が書いた文章がペーパーメディアとなって世に出回るわけで(3ページだけだけどな)。
それの伴って印税が入ってくるわけだけど、嬉しい反面怖い。こんなんで金貰っていいのか俺。サーバにUPするだけなら極稀に訪れてくださる方々が読むだけに留まるわけだけど、本になって出回っちゃったら不特定多数の読者の方々の目に留まっちゃうわけで。
怖いなあ。けど、もう本出ちゃったし。
え、他の投稿作品のUPはまだか、て?
ゴメン、しばらく毛布の中で震えてるんでムリポ。
死んだらいいと思う、俺。
●「超」怖い話 超-1 怪コレクションVo.2 2006年10月28日発売(竹書房)
「超-1」に投稿された作品集なわけだけど。
えー。
載っちゃいました、俺の作品。
報告終了。
いや、1本だけなんだけどね。
気になったのは、メルマガにあった本のコンセプトに関する記述。
��怪コレ2は「超-1を終えた猛者が、超-1経験後の経験値が上がりまくった状態でセルフリライトする」というところが見所。
゚Д゚) ………
゚Д゚) セルフ……リライト……
してません。皆さんゴメンナサイ。
投稿したまんまの文章でOK出しちゃいました。
ともあれ、俺が書いた文章がペーパーメディアとなって世に出回るわけで(3ページだけだけどな)。
それの伴って印税が入ってくるわけだけど、嬉しい反面怖い。こんなんで金貰っていいのか俺。サーバにUPするだけなら極稀に訪れてくださる方々が読むだけに留まるわけだけど、本になって出回っちゃったら不特定多数の読者の方々の目に留まっちゃうわけで。
怖いなあ。けど、もう本出ちゃったし。
え、他の投稿作品のUPはまだか、て?
ゴメン、しばらく毛布の中で震えてるんでムリポ。
死んだらいいと思う、俺。
菊の香りを乗せた風
逃げ馬アドマイヤメインで菊花賞に参戦することとなった武豊の脳裏には、あのレースが蘇っていたのかもしれない。
1998年菊花賞。そう、本命馬スペシャルウィークに騎乗しながら、セイウンスカイの絶妙な逃走劇の前に完敗を喫した、あのレースである。
当時セイウンスカイの鞍上にいた横山典は差し馬ドリームパスポートに騎乗。逃げ差し入れ替わって、8年越しのリベンジである。
アドマイヤメインは逃げた。前半1000mで58秒台の猛ラップを踏み、次の1000mは63秒台に落として一旦息をいれ、ラスト1000mで再びスパートし、60秒台で駆けた。奇しくも、推定走破タイムは、セイウンスカイの勝ち時計と同タイムの3.03.2。ただ8年前との相違は、さらに前でゴールした馬がいたということ。
横山典にすれば、この戦法は織り込み済みだったろう。それを示すかのように、ラスト3Fで34.0秒の末脚を繰り出し、アドマイヤメインを差しきってゴール板に飛び込んだ。だが、彼もまた先頭ではなかった。
今年の3歳路線は、牡馬も牝馬も春の勢力図がそっくり秋へ持ち越される形となった。二冠馬メイショウサムソンも、「血統面も状態面も、三冠向けて視界良好」と言われながら三冠制覇の舞台へと上がった。
そして、この上位3頭は連続した順番でゴールを駆け抜けた。それはダービーの時もそうだった。ただ春と異なっていたのは、その順番がそっくり逆転していたこと。もう一つは、この3頭よりも速く先頭でウィニングポストを駆け抜けた馬がいた、ということである。
菊花賞(GI) 京都芝3000m 3歳牡・牝
��・ソングオブウィンド 3.02.7 R
��・ドリームパスポート クビ
��・アドマイヤメイン 1・3/4
--------------------------------
��・メイショウサムソン 2・1/2
コースレコードでの決着。ついに菊花賞も3分2秒台の世界へ突入である。ホリスキーが勝ったときに「ついに出た、世界レコード!」と騒いだのが懐かしい。て、何年前だよ。つか俺まだその頃競馬やってないし。
メイショウサムソン、7頭目の三冠は夢と散った。下馬評ではあれだけ「三冠間違いなし」と持ち上げられてたのに、終わったとたんに「あの馬はダービーがピークだった」「もう上積みは無い」など散々な評価。世間は敗者には冷たい。
そのメイショウサムソン、父がオペラハウスということもあり「血統面では出走馬トップの適正あり」と言われていたが、終わってみれば「血統面で長距離に不安あり」と囁かれていた3頭に先着を許しているのだから、競馬は面白く難解だ。
ソングオブウィンドにしても、牝系はラインクラフトやアドマイヤマックスといった短距離得意のダイナシュート系やイマイチ君量産のダイナフェアリー一族と同系のファンシミン系。
2着のドリームパスポートは牝系はロイヤルサッシュ系で不安は無いものの、父はマイル近辺が守備範囲のフジキセキ。3着のアドマイヤメインに至っては、父が牝馬の特徴を強く出すサンデーサイレンスならば、母は早熟でかつマイル~中距離が主戦場だったプロモーションである。何とも、血統評論家泣かせの菊花賞だった、というわけである。
とまあ色々書いたけど、当たらなきゃ意味無いね、うん。コンプレッサー、どうすっかなー……orz
1998年菊花賞。そう、本命馬スペシャルウィークに騎乗しながら、セイウンスカイの絶妙な逃走劇の前に完敗を喫した、あのレースである。
当時セイウンスカイの鞍上にいた横山典は差し馬ドリームパスポートに騎乗。逃げ差し入れ替わって、8年越しのリベンジである。
アドマイヤメインは逃げた。前半1000mで58秒台の猛ラップを踏み、次の1000mは63秒台に落として一旦息をいれ、ラスト1000mで再びスパートし、60秒台で駆けた。奇しくも、推定走破タイムは、セイウンスカイの勝ち時計と同タイムの3.03.2。ただ8年前との相違は、さらに前でゴールした馬がいたということ。
横山典にすれば、この戦法は織り込み済みだったろう。それを示すかのように、ラスト3Fで34.0秒の末脚を繰り出し、アドマイヤメインを差しきってゴール板に飛び込んだ。だが、彼もまた先頭ではなかった。
今年の3歳路線は、牡馬も牝馬も春の勢力図がそっくり秋へ持ち越される形となった。二冠馬メイショウサムソンも、「血統面も状態面も、三冠向けて視界良好」と言われながら三冠制覇の舞台へと上がった。
そして、この上位3頭は連続した順番でゴールを駆け抜けた。それはダービーの時もそうだった。ただ春と異なっていたのは、その順番がそっくり逆転していたこと。もう一つは、この3頭よりも速く先頭でウィニングポストを駆け抜けた馬がいた、ということである。
菊花賞(GI) 京都芝3000m 3歳牡・牝
��・ソングオブウィンド 3.02.7 R
��・ドリームパスポート クビ
��・アドマイヤメイン 1・3/4
--------------------------------
��・メイショウサムソン 2・1/2
コースレコードでの決着。ついに菊花賞も3分2秒台の世界へ突入である。ホリスキーが勝ったときに「ついに出た、世界レコード!」と騒いだのが懐かしい。て、何年前だよ。つか俺まだその頃競馬やってないし。
メイショウサムソン、7頭目の三冠は夢と散った。下馬評ではあれだけ「三冠間違いなし」と持ち上げられてたのに、終わったとたんに「あの馬はダービーがピークだった」「もう上積みは無い」など散々な評価。世間は敗者には冷たい。
そのメイショウサムソン、父がオペラハウスということもあり「血統面では出走馬トップの適正あり」と言われていたが、終わってみれば「血統面で長距離に不安あり」と囁かれていた3頭に先着を許しているのだから、競馬は面白く難解だ。
ソングオブウィンドにしても、牝系はラインクラフトやアドマイヤマックスといった短距離得意のダイナシュート系やイマイチ君量産のダイナフェアリー一族と同系のファンシミン系。
2着のドリームパスポートは牝系はロイヤルサッシュ系で不安は無いものの、父はマイル近辺が守備範囲のフジキセキ。3着のアドマイヤメインに至っては、父が牝馬の特徴を強く出すサンデーサイレンスならば、母は早熟でかつマイル~中距離が主戦場だったプロモーションである。何とも、血統評論家泣かせの菊花賞だった、というわけである。
とまあ色々書いたけど、当たらなきゃ意味無いね、うん。コンプレッサー、どうすっかなー……orz
こんなところでも衝撃
ディープインパクトから禁止薬物検出
http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=16345&category=A
今回検出されたイプラトロピウムとは、気管支平滑筋の収縮を抑制する作用を持ち、気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫に基づく呼吸困難などの諸症状の緩解に用いられる薬物、一言で言えば息の通りを良くする薬。JRAでは禁止薬物に指定していないものの、フランスギャロにおいてはさにあらず、というわけである。
それにしてもこのニュース、少々きな臭い。理化学検査の結果報告が、フランスギャロよりなされたという点が何とも不透明である。現にあちこちでは、「陰謀ではないか?」と囁く声すらあったりする。もっとも、それをやったところで誰に得があるのか、という疑問に対して明確な答えが無いのだが。
そうでないとすると、陣営側が投与したということになる。この薬が、長期間にわたって蓄積しない性質を有していることから、投与は凱旋門賞の直前、ということになる。
陣営のリサーチ不足だとか、実はディープは喉鳴り持ちだっただとかはさておき。
ラシックスのように身体能力の底上げ作用だとか、カフェインなどのように精神昂揚を目的とした薬物ではない。そりゃまあ、薬物である以上は副作用とそれに伴う事故の可能性が憂慮されるわけだから、徹底して摂取させない方向でも構わないと思うが、プラトロピウムが禁止というならば鼻腔拡張テープも禁止じゃないのか、これって。そうなれば、矯正具の類も規制見直しの必要があるわけで、シャドーロールやブリンカーなどの使用制限も生まれてもよさそうなものだ(尤も、動物愛護の観点からムチの使用回数は制限されているが)。
ショー娯楽要素が強く、ある意味何でもありなアメリカ競馬と、伝統を重んじてできる限り公平で自然なままの競走を施行する欧州競馬とは、相容れない範囲が存在する。日本はスタイル的には欧州寄りではあるが、アメリカに近い許容さも併せ持っている(とはいえ、もちろん禁止薬物はアメリカよりずっと多く、蹄鉄も制限があったりするが)。今回の事件、ディープの国内出走には問題は無いが、フランスギャロの裁量次第では、凱旋門賞で失格処分になる可能性も出て来ている。
統一規格が競馬界に持ち込まれるのはいつになることやら。
http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=16345&category=A
今回検出されたイプラトロピウムとは、気管支平滑筋の収縮を抑制する作用を持ち、気管支喘息、慢性気管支炎、肺気腫に基づく呼吸困難などの諸症状の緩解に用いられる薬物、一言で言えば息の通りを良くする薬。JRAでは禁止薬物に指定していないものの、フランスギャロにおいてはさにあらず、というわけである。
それにしてもこのニュース、少々きな臭い。理化学検査の結果報告が、フランスギャロよりなされたという点が何とも不透明である。現にあちこちでは、「陰謀ではないか?」と囁く声すらあったりする。もっとも、それをやったところで誰に得があるのか、という疑問に対して明確な答えが無いのだが。
そうでないとすると、陣営側が投与したということになる。この薬が、長期間にわたって蓄積しない性質を有していることから、投与は凱旋門賞の直前、ということになる。
陣営のリサーチ不足だとか、実はディープは喉鳴り持ちだっただとかはさておき。
ラシックスのように身体能力の底上げ作用だとか、カフェインなどのように精神昂揚を目的とした薬物ではない。そりゃまあ、薬物である以上は副作用とそれに伴う事故の可能性が憂慮されるわけだから、徹底して摂取させない方向でも構わないと思うが、プラトロピウムが禁止というならば鼻腔拡張テープも禁止じゃないのか、これって。そうなれば、矯正具の類も規制見直しの必要があるわけで、シャドーロールやブリンカーなどの使用制限も生まれてもよさそうなものだ(尤も、動物愛護の観点からムチの使用回数は制限されているが)。
ショー娯楽要素が強く、ある意味何でもありなアメリカ競馬と、伝統を重んじてできる限り公平で自然なままの競走を施行する欧州競馬とは、相容れない範囲が存在する。日本はスタイル的には欧州寄りではあるが、アメリカに近い許容さも併せ持っている(とはいえ、もちろん禁止薬物はアメリカよりずっと多く、蹄鉄も制限があったりするが)。今回の事件、ディープの国内出走には問題は無いが、フランスギャロの裁量次第では、凱旋門賞で失格処分になる可能性も出て来ている。
統一規格が競馬界に持ち込まれるのはいつになることやら。
夢か現か
新しく何か書こうと、テキストエディッタを起動させる。
キーボードの上に指を乗せるも、数分経っても最初の一文字が打ち込まれない。
何を書きたいんだか、さっぱり浮かんでこない。
もうこの状態が半年以上に亘って続いている。焦燥感とは裏腹に、創作意欲が湧いてこない。
焦る必要がない事は重々承知だ。プロの物書きではないのだ。趣味で書いてるだけなのだ。しかし、書くことで保っていたアイデンティティが瓦解していくように感じているのも事実だ。
モニターの前で焦れる俺の後頭部から、不意に声が掛かる。
「まだ何も書けないのか?」
弾かれたように振り向く。だが、万年床と崩れかかった本の山に埋もれた部屋には、俺以外に誰もいない。
「そんなとこにいねえよ」
またも背後から声。いや、聞こえるのは俺の中から、か?
「駄目だなあお前は。オチがありきたりだとか、客観的に読んでてつまらないだとか、くだらないことに拘りすぎてるんだよ。違うだろ? 書きたいから書いてるんだろ?」
声が低く粘っこく、耳の奥に響く。
「俺に代わってみろよ。俺なら呼吸するのと同じくらい当たり前に書き続けてやれるぜ」
指がキーボードをゆっくり押し下げていく。だが、その指を操っているのは誰だ?
最初の一文字がディスプレイに浮かんだ。反射的に俺はDelキーで文字を削除する。
声は消えた。俺は変わらずここにいる。
だが、その自我をいつまで保っていられるかは分からない。
キーボードの上に指を乗せるも、数分経っても最初の一文字が打ち込まれない。
何を書きたいんだか、さっぱり浮かんでこない。
もうこの状態が半年以上に亘って続いている。焦燥感とは裏腹に、創作意欲が湧いてこない。
焦る必要がない事は重々承知だ。プロの物書きではないのだ。趣味で書いてるだけなのだ。しかし、書くことで保っていたアイデンティティが瓦解していくように感じているのも事実だ。
モニターの前で焦れる俺の後頭部から、不意に声が掛かる。
「まだ何も書けないのか?」
弾かれたように振り向く。だが、万年床と崩れかかった本の山に埋もれた部屋には、俺以外に誰もいない。
「そんなとこにいねえよ」
またも背後から声。いや、聞こえるのは俺の中から、か?
「駄目だなあお前は。オチがありきたりだとか、客観的に読んでてつまらないだとか、くだらないことに拘りすぎてるんだよ。違うだろ? 書きたいから書いてるんだろ?」
声が低く粘っこく、耳の奥に響く。
「俺に代わってみろよ。俺なら呼吸するのと同じくらい当たり前に書き続けてやれるぜ」
指がキーボードをゆっくり押し下げていく。だが、その指を操っているのは誰だ?
最初の一文字がディスプレイに浮かんだ。反射的に俺はDelキーで文字を削除する。
声は消えた。俺は変わらずここにいる。
だが、その自我をいつまで保っていられるかは分からない。
まあ、そうだわな
さて、今日は二本立て。
軽くパラノイア気味の日記第一弾は、下のほうで読んでいただくとして。
ディープインパクト、今期限りで引退
http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=16144&category=A
凱旋門賞で3着に破れ、今後の動向が注目されていたディープインパクトの年内引退の意向が、オーナーサイドより池江調教師を通じて発表された。
引退後は総額51億円(8500万円×60口)という巨額のシンジケートが組まれる予定である。
冷静に考えれば、これが至極真っ当な選択だろう。
ファンの立場からすれば「もっとこの馬の走りを見たい」「来年もフランスへ渡り、凱旋門賞でリベンジを果たしてもらいたい」という願いが強いだろう。ショービジネスの観点から言えばこれもまた真っ当ではあるが、統括的な競馬ビジネスという点を考えると、オーナーの選択が正しいだろう。
競馬には絶対は無い。来年まで現役を続行させた場合に、ディープインパクトがレース中に予後不良とならない保証はどこにもない。万が一そういうケースに陥れば、金銭的な損失以外に、種牡馬として成功する可能性まで永久に失ってしまう。
現在の競馬界は、圧倒的に巨大な金額が動くビジネスの場だ。そこに安っぽいロマンは入り込む余地は、もうないのかもしれない。
もっとも、某TM馬のように、「馬券が買えない海外に遠征するのはファンサービスの精神に反する」などと意味不明なことを言い放ち、「高額賞金渦巻く国内での現役続行」というビジネスを選択した結果、力の衰えを露呈して晩節を汚した例もあるにはあるが。しかも、引退後にシンジケートを組まずに個人所有にしちゃって、種牡馬としての前途が暗いというおまけ付きだったり。
欲の皮突っ張らせるのもほどほどに、てところか。
軽くパラノイア気味の日記第一弾は、下のほうで読んでいただくとして。
ディープインパクト、今期限りで引退
http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=16144&category=A
凱旋門賞で3着に破れ、今後の動向が注目されていたディープインパクトの年内引退の意向が、オーナーサイドより池江調教師を通じて発表された。
引退後は総額51億円(8500万円×60口)という巨額のシンジケートが組まれる予定である。
冷静に考えれば、これが至極真っ当な選択だろう。
ファンの立場からすれば「もっとこの馬の走りを見たい」「来年もフランスへ渡り、凱旋門賞でリベンジを果たしてもらいたい」という願いが強いだろう。ショービジネスの観点から言えばこれもまた真っ当ではあるが、統括的な競馬ビジネスという点を考えると、オーナーの選択が正しいだろう。
競馬には絶対は無い。来年まで現役を続行させた場合に、ディープインパクトがレース中に予後不良とならない保証はどこにもない。万が一そういうケースに陥れば、金銭的な損失以外に、種牡馬として成功する可能性まで永久に失ってしまう。
現在の競馬界は、圧倒的に巨大な金額が動くビジネスの場だ。そこに安っぽいロマンは入り込む余地は、もうないのかもしれない。
もっとも、某TM馬のように、「馬券が買えない海外に遠征するのはファンサービスの精神に反する」などと意味不明なことを言い放ち、「高額賞金渦巻く国内での現役続行」というビジネスを選択した結果、力の衰えを露呈して晩節を汚した例もあるにはあるが。しかも、引退後にシンジケートを組まずに個人所有にしちゃって、種牡馬としての前途が暗いというおまけ付きだったり。
欲の皮突っ張らせるのもほどほどに、てところか。
アニヴァーサリー
気付いたらサイト開設4周年過ぎてやがりましたよ。
来訪してくださったのべ14000人強の方々に感謝ですよ。
つかアクセス数少ないなオイ。2ちゃんねるの一日の訪問数の100分の1にも満たねぇよ。山奥に「ふれあいコートジボアール館」とか建造したほうが、よっぽど客入るんじゃねーの、と。つか何展示してるんだコートジボアール館。ちょっと興味あるじゃねえか。
そろそろ、超-1に送った作品の掲載と自己評でもうpしようかと思ったけど、メンドイんで後日に。て、こんなんだから人来ねえんだよ。わかんねえかなこのバカは。
ディープインパクトが来年も現役続行、との噂が流れてる模様。
普通に考えれば、既に功成り名遂げているわけであり、評価は半ば固定化されていると思う(今後、高松宮記念-スプリンターズS連覇とか、安田記念を1分30秒台で圧勝とかやっちゃったら話は別だろうけど、実現性はかなり乏しいわけで)。
この先の戦績が第二の仕事(つまり種牡馬生活)に大きく影響しないであろうことを考えると、リスクを負って現役を続行するくらいなら、とっとと精液迸らせてたほうが得じゃないか、と考えるのが一般的じゃなかろうか。
仮に現役続行するなら、有馬記念を辞退して金杯に出走とか、別な方向でセンセーショナルなことをやってくれなきゃつまらん。つか何kg背負うんだろう、金杯で。ワクテカ。
タバコが切れたので今日はこの辺で。
来訪してくださったのべ14000人強の方々に感謝ですよ。
つかアクセス数少ないなオイ。2ちゃんねるの一日の訪問数の100分の1にも満たねぇよ。山奥に「ふれあいコートジボアール館」とか建造したほうが、よっぽど客入るんじゃねーの、と。つか何展示してるんだコートジボアール館。ちょっと興味あるじゃねえか。
そろそろ、超-1に送った作品の掲載と自己評でもうpしようかと思ったけど、メンドイんで後日に。て、こんなんだから人来ねえんだよ。わかんねえかなこのバカは。
ディープインパクトが来年も現役続行、との噂が流れてる模様。
普通に考えれば、既に功成り名遂げているわけであり、評価は半ば固定化されていると思う(今後、高松宮記念-スプリンターズS連覇とか、安田記念を1分30秒台で圧勝とかやっちゃったら話は別だろうけど、実現性はかなり乏しいわけで)。
この先の戦績が第二の仕事(つまり種牡馬生活)に大きく影響しないであろうことを考えると、リスクを負って現役を続行するくらいなら、とっとと精液迸らせてたほうが得じゃないか、と考えるのが一般的じゃなかろうか。
仮に現役続行するなら、有馬記念を辞退して金杯に出走とか、別な方向でセンセーショナルなことをやってくれなきゃつまらん。つか何kg背負うんだろう、金杯で。ワクテカ。
タバコが切れたので今日はこの辺で。
after the fever
Prix de l'Arc de Triomphe Lucien Barriere (Group 1)
Longchamp 1m4f
1 Rail Link (GB) 4 A Fabre 3 8-11 S Pasquier
2 nk Pride 5 A De Royer-Dupre 6 9-2 C-P Lemaire
3 ½ Deep Impact (JPN) 2 Y Ikee 4 9-5 Y Take
4 2½ Hurricane Run (IRE) 1 A Fabre 4 9-5 K Fallon
5 2 Best Name (GB) 3 Robert Collet 3 8-11 O Peslier
6 snk Irish Wells 7 F Rohaut 3 8-11 D Boeuf
7 4 Sixties Icon (GB) 8 J Noseda 3 8-11 L Dettori
8 1½ Shirocco (GER) 6 A Fabre 5 9-5 C Soumillon
8 ran TIME 2m 31.70s (slow by 0.20s) TOTAL SP 122%
というわけで、今年の凱旋門賞は3歳馬レイルリンクが制した。戦前では古馬3強対決と言われながら、終わってみればやはり斤量に恵まれた3歳馬の勝利。レイルリンクがアレッジド級に育つのか、はたまたサガミックス級で終わるのか。答えは来シーズンに持ち越されることとなった。
2着には紅一点のプライドが鋭く差し込んできた。牝馬にはややきつい58kgを背負いながらも勝馬をクビ差まで追い詰めた末脚は立派の一言。サンクルー大賞典でハリケーンランを破ったのはフロックではなかった、というところか。
さて、ディープインパクト。七度目の正直は成らなかった。
ディープを取り巻くディスアドバンテージは戦前から囁かれていた。だが、ローテーションについてはともかくとして、他の要素は敗北に対する決定的要因にはなりえない。
当日のロンシャンは馬場はGood、地盤はFirmでかなり状態がよく、他のレースでは速いタイムが出ていた(2歳の1400mのGIが1分18秒台で決着していた。これは日本レコードより速い時計である)。凱旋門賞は当日の全レースの中で平均ラップが最も遅く、結果としてあのような遅いタイムでの決着となった。馬場が重かったわけでは、決してない。
3歳馬との斤量差は、無視できない存在だった。しかし、古馬で凱旋門賞を勝った馬は皆無ではない。十分勝てる負担重量なのだ。慣れない馬場との相乗効果、というならば、アウェーでかつ59.5kgを背負って勝利を収めたリボーやトニービンはどう説明するのか。さらに言えば、ディープを後方から抜いて2着に入線したプライドも古馬の負担重量である。
��余談だが、某SNSで「59.5kgはきつい。凱旋門もハンデじゃなくて別定にすればいいのに」というレスがあった。
凱旋門賞はハンデ戦ではなく、馬齢による定量負担である。ハンデ戦だったら、斤量差はこんなものでは済まないだろう。また、別定戦とは「それまでの戦績に応じて負担重量を決めるレース」であって、全馬が同量を背負うという意味ではない。
そもそも、別定などにしたら何を基準に負担重量を決めろというのか。レースの格による負担にしても、ディープは国際GIである宝塚記念を勝っているので全く意味がないし、他の馬も大半がGI馬だから、ただいたずらに斤量が増えるだけの話である。賞金による負担だとしたら、世界トップクラスの高額賞金国からの参戦馬は圧倒的に不利だ。
軽い斤量の3歳馬が有利だと喚くならば、昨年の有馬記念ではディープを破ったハーツクライのほうが重い斤量を背負っている。もう少し考えてから発言してもらいたい)
騎乗は「あれでよかった」とする声と「もうちょっと何とかならなかったのか」とする声とで意見が二分されている。俺は後者派だ。
ややもっさり気味のスタートながらも先団に取り付いてしまい、武が手綱を引く場面もあった。終始馬群のど真ん中でレースを進めるのは菊花賞で経験済みだったにしても、ちぐはぐな印象があった。
だからこそ、フォルスストレートの出口付近で早々に先頭に並びかけて押し切ってしまおうとしたのはいただけないように思えた。追い出しをもう少し遅らせただけで、結果は変わったのではないか。実況席で岡部元騎手が「まだまだ、まだ」と発してしまったのも分かる気がする。菊花賞はそれで押し切れても、凱旋門賞では通用しなかった。
とまあ、敗因に関して今更ああだこうだ言ったところで結果論でしかない。レースは既に確定し、ディープは3着という結果が手元に残っただけだ。強い馬はあらゆる条件を克服して先頭でゴールする馬である。ディープは速い馬だ。しかし、初めての欧州の舞台と負担重量に慣れず、展開に応じた自在性あるレース運びを出来なかった。それだけである。ぐだぐだと敗因要素を並べ立てて「今回の負けは、力負けじゃない」と呪詛のように繰り返し続けるファンに対して「惜しくても負けは負け。綺麗事を言ってもしょうがない」と結果を真摯に受け止めたコメントをした池江調教師は潔い。最も悔しい思いをした一人だろうに。
今年の凱旋門賞は、レースそのものより日本人ファンの熱狂振りが強く印象に残った。良い意味ではなく悪い意味で。
マスメディアが煽動した結果、ディープインパクトは競馬界を超えたカリスマ的偶像として日本に君臨した。だがそれは、ミーハーなファンを徒に増やしたにすぎなかった。
観戦ツアーは、ノリ的にはサッカーのワールドカップのそれと大差ないように思えた。馬券を買い漁った結果、単勝オッズを1.1倍。一体いくら買ったんだよお前らは、と問いたい。
最後の直線では日本の競馬よろしく怒号に近い歓声を張り上げ、ディープが破れたのを知ると悲鳴が飛び交う。明らかにロンシャンの風景から浮いていた。
パリジェンヌたちの目には、遠く島国からやってきた応援客がどう映ったのだろうか。ある者は眉をひそめ、またある者は冷笑を浴びせたのではなかろうか。いずれにせよ「Sports of Kings(貴族達のスポーツ)」という概念は当てはまらないだろう。
ここまで凱旋門賞で熱狂したのは、日本人くらいなものだろう。自国の最強馬が世界に挑むのだから興奮するのはわかるが、それでもちと加熱しすぎの感はあった。これが逆ならどうだろう。欧州最強馬がBCクラシックに挑む、となった時に、当地のファンはここまで入れ込むだろうか。
第85回凱旋門賞は、日本現役最強馬が3着に破れた、という事実に加えて、日本人の陳腐なナショナリズムをも露呈することとなった。競馬技術は世界に肩を並べても、競馬文化はまだまだ国内止まり、といったところか。
ディープインパクトの今後は未定である。
頭を掠めるのは、この後に控えているジャパンカップ、有馬記念をディープが連勝しても、今までのような熱狂的な声は、数段低いトーンとなるのではないか、という考え。
両レースを圧勝しても「慣れてる国内だとやっぱ強いねえ」「所詮は内弁慶か」と囁かれるのではないだろうか、というのは俺の杞憂に終わるのだろうか。
英雄の神話は絶頂を過ぎ、あとは終焉へと落ち込むだけである。だが馬は馬、なのだ。それ以上でもそれ以下でもない。
言いたい放題だね、俺。
Longchamp 1m4f
1 Rail Link (GB) 4 A Fabre 3 8-11 S Pasquier
2 nk Pride 5 A De Royer-Dupre 6 9-2 C-P Lemaire
3 ½ Deep Impact (JPN) 2 Y Ikee 4 9-5 Y Take
4 2½ Hurricane Run (IRE) 1 A Fabre 4 9-5 K Fallon
5 2 Best Name (GB) 3 Robert Collet 3 8-11 O Peslier
6 snk Irish Wells 7 F Rohaut 3 8-11 D Boeuf
7 4 Sixties Icon (GB) 8 J Noseda 3 8-11 L Dettori
8 1½ Shirocco (GER) 6 A Fabre 5 9-5 C Soumillon
8 ran TIME 2m 31.70s (slow by 0.20s) TOTAL SP 122%
というわけで、今年の凱旋門賞は3歳馬レイルリンクが制した。戦前では古馬3強対決と言われながら、終わってみればやはり斤量に恵まれた3歳馬の勝利。レイルリンクがアレッジド級に育つのか、はたまたサガミックス級で終わるのか。答えは来シーズンに持ち越されることとなった。
2着には紅一点のプライドが鋭く差し込んできた。牝馬にはややきつい58kgを背負いながらも勝馬をクビ差まで追い詰めた末脚は立派の一言。サンクルー大賞典でハリケーンランを破ったのはフロックではなかった、というところか。
さて、ディープインパクト。七度目の正直は成らなかった。
ディープを取り巻くディスアドバンテージは戦前から囁かれていた。だが、ローテーションについてはともかくとして、他の要素は敗北に対する決定的要因にはなりえない。
当日のロンシャンは馬場はGood、地盤はFirmでかなり状態がよく、他のレースでは速いタイムが出ていた(2歳の1400mのGIが1分18秒台で決着していた。これは日本レコードより速い時計である)。凱旋門賞は当日の全レースの中で平均ラップが最も遅く、結果としてあのような遅いタイムでの決着となった。馬場が重かったわけでは、決してない。
3歳馬との斤量差は、無視できない存在だった。しかし、古馬で凱旋門賞を勝った馬は皆無ではない。十分勝てる負担重量なのだ。慣れない馬場との相乗効果、というならば、アウェーでかつ59.5kgを背負って勝利を収めたリボーやトニービンはどう説明するのか。さらに言えば、ディープを後方から抜いて2着に入線したプライドも古馬の負担重量である。
��余談だが、某SNSで「59.5kgはきつい。凱旋門もハンデじゃなくて別定にすればいいのに」というレスがあった。
凱旋門賞はハンデ戦ではなく、馬齢による定量負担である。ハンデ戦だったら、斤量差はこんなものでは済まないだろう。また、別定戦とは「それまでの戦績に応じて負担重量を決めるレース」であって、全馬が同量を背負うという意味ではない。
そもそも、別定などにしたら何を基準に負担重量を決めろというのか。レースの格による負担にしても、ディープは国際GIである宝塚記念を勝っているので全く意味がないし、他の馬も大半がGI馬だから、ただいたずらに斤量が増えるだけの話である。賞金による負担だとしたら、世界トップクラスの高額賞金国からの参戦馬は圧倒的に不利だ。
軽い斤量の3歳馬が有利だと喚くならば、昨年の有馬記念ではディープを破ったハーツクライのほうが重い斤量を背負っている。もう少し考えてから発言してもらいたい)
騎乗は「あれでよかった」とする声と「もうちょっと何とかならなかったのか」とする声とで意見が二分されている。俺は後者派だ。
ややもっさり気味のスタートながらも先団に取り付いてしまい、武が手綱を引く場面もあった。終始馬群のど真ん中でレースを進めるのは菊花賞で経験済みだったにしても、ちぐはぐな印象があった。
だからこそ、フォルスストレートの出口付近で早々に先頭に並びかけて押し切ってしまおうとしたのはいただけないように思えた。追い出しをもう少し遅らせただけで、結果は変わったのではないか。実況席で岡部元騎手が「まだまだ、まだ」と発してしまったのも分かる気がする。菊花賞はそれで押し切れても、凱旋門賞では通用しなかった。
とまあ、敗因に関して今更ああだこうだ言ったところで結果論でしかない。レースは既に確定し、ディープは3着という結果が手元に残っただけだ。強い馬はあらゆる条件を克服して先頭でゴールする馬である。ディープは速い馬だ。しかし、初めての欧州の舞台と負担重量に慣れず、展開に応じた自在性あるレース運びを出来なかった。それだけである。ぐだぐだと敗因要素を並べ立てて「今回の負けは、力負けじゃない」と呪詛のように繰り返し続けるファンに対して「惜しくても負けは負け。綺麗事を言ってもしょうがない」と結果を真摯に受け止めたコメントをした池江調教師は潔い。最も悔しい思いをした一人だろうに。
今年の凱旋門賞は、レースそのものより日本人ファンの熱狂振りが強く印象に残った。良い意味ではなく悪い意味で。
マスメディアが煽動した結果、ディープインパクトは競馬界を超えたカリスマ的偶像として日本に君臨した。だがそれは、ミーハーなファンを徒に増やしたにすぎなかった。
観戦ツアーは、ノリ的にはサッカーのワールドカップのそれと大差ないように思えた。馬券を買い漁った結果、単勝オッズを1.1倍。一体いくら買ったんだよお前らは、と問いたい。
最後の直線では日本の競馬よろしく怒号に近い歓声を張り上げ、ディープが破れたのを知ると悲鳴が飛び交う。明らかにロンシャンの風景から浮いていた。
パリジェンヌたちの目には、遠く島国からやってきた応援客がどう映ったのだろうか。ある者は眉をひそめ、またある者は冷笑を浴びせたのではなかろうか。いずれにせよ「Sports of Kings(貴族達のスポーツ)」という概念は当てはまらないだろう。
ここまで凱旋門賞で熱狂したのは、日本人くらいなものだろう。自国の最強馬が世界に挑むのだから興奮するのはわかるが、それでもちと加熱しすぎの感はあった。これが逆ならどうだろう。欧州最強馬がBCクラシックに挑む、となった時に、当地のファンはここまで入れ込むだろうか。
第85回凱旋門賞は、日本現役最強馬が3着に破れた、という事実に加えて、日本人の陳腐なナショナリズムをも露呈することとなった。競馬技術は世界に肩を並べても、競馬文化はまだまだ国内止まり、といったところか。
ディープインパクトの今後は未定である。
頭を掠めるのは、この後に控えているジャパンカップ、有馬記念をディープが連勝しても、今までのような熱狂的な声は、数段低いトーンとなるのではないか、という考え。
両レースを圧勝しても「慣れてる国内だとやっぱ強いねえ」「所詮は内弁慶か」と囁かれるのではないだろうか、というのは俺の杞憂に終わるのだろうか。
英雄の神話は絶頂を過ぎ、あとは終焉へと落ち込むだけである。だが馬は馬、なのだ。それ以上でもそれ以下でもない。
言いたい放題だね、俺。
凱旋門賞
世界最高峰のレース「凱旋門賞」がいよいよ三日後に迫った。
当初出走予定だった英ダービー馬サーパーシー、ヴェルメイユ賞馬マンデシャが今週になって回避を表明したことで、最終的には史上2番目の小頭数となる8頭立てでレースは行われる模様である。
常に定員超過状態の日本のGIと異なり、見込みがなければ他のレースへ回る潔さがいかにも欧州流、といったところか。記念出走や、「あわよくば上位に食い込んで賞金を持ってくるのでは」というスケベ根性丸出しの陣営が少数派なのが良い。だがそれは裏を返せば、出走するのは淘汰を経て舞台に残った馬達が揃ったということであり(明らかに二枚も三枚も落ちる馬は、同厩舎の有力馬のラビット役)、紛れが少なく実力が如実に結果に反映される。ファンにしてみれば興をそそられるであろうが、出走馬陣営にしてみれば恐ろしいことだろう。
今年の凱旋門賞は、ディープインパクトが出走するとあって、競馬サークル外でも関心が高まっている。三冠馬の海外遠征はシンボリルドルフ以来20年ぶり。そのルドルフが目標としながら出走すら叶わなかった凱旋門賞であることが何やら因縁めいているように思える。
確かにディープインパクトの実力の高さは衆目の一致するところである。が、付き纏う不安要素は連日そこかしこで取沙汰されている。
まず一つにローテーション。ディープインパクトはこれまで間隔を開けて使われ、結果を出してきた馬である。しかし今回は宝塚記念以来3ヶ月ぶりの実戦だ。逐一報告される調教過程は「順調」「絶好調」を連呼しているが、調子は絶頂でも勝負勘が戻っているかどうかとなると話は別だ。
少なくとも過去20年の間で、中3ヶ月で凱旋門賞を制した馬はゼロである(ラムタラにしても、キングジョージからは中2ヶ月)。約40年前まで遡ったところでようやく該当馬に行き着くが、その馬は20世紀最強と謳われたシーバードである。その領域にディープインパクトがたどり着いたかどうかについては何とも言えない。
ちなみに、フォア賞→凱旋門賞の連覇はアレッジド以来途絶えた「鬼門」とされているが、フォア賞負け→凱旋門制覇は1992年にスーボティカが達成しているので、ハリケーンランとシロッコにとって向かい風、というわけでもなさそうである。
次に問題なのが、馬場状態。どうやらおフランスではここのところ連日夜間に降雨があるようで、レース当日のロンシャンがパンパンの良馬場になる可能性は高くないだろう。
「ディープは重の宝塚を圧勝したから大丈夫だろう」という声もある。しかし、日本の重馬場とあちらの重馬場ではかなり事情が違う。クッションが効いた地盤は水を吸うとさらに柔らかくなり、球節が埋まるほどにまで悪化するという。つまり、レースで勝ち切るにはさらなる馬力が必要とされるのである。ディープインパクトは切れる末脚を長く使える馬だから直線半ばで売り切れる心配はないにしても、身上である切れ味を活かすことなく終わる(武豊流に言えば「飛ばなかった」)のではないだろうか。
とは言え、馬場条件は各馬一緒。となるとレース結果を占う上で最重要となるファクターは、やはり相手関係か。
下馬評では、今年の凱旋門賞は古馬ビッグ3による三つ巴、となっており、ブックメーカーのオッズにもそれは如実に表れている。
現在のところ一番人気は、ディフェンディングチャンピオンであるハリケーンラン。通算成績は11戦8勝2着3回の連対率100%。前走のフォア賞はシロッコの後塵を拝したものの、明らかに本番前の叩き台で力不足を露呈しての敗戦ではない印象である。主な勝鞍と照らし合わせてみるに、クラシックディスタンスへの適正の高さは全出走馬随一である点からも、王座防衛の可能性は決して低くない。
父が重の鬼モンジュー(この馬もまた凱旋門賞馬)である点から、重馬場も特に問題が無さそうである。しかし気になるのが、この馬が父親と非常に似通った道程を歩んでいる点。父モンジューもまた春にはフランス・アイルランドの両ダービーで主役を張り、秋には凱旋門賞で王座を戴冠。明けて翌年はタターソルズGC快勝→英国で1戦(コロネーションC1着)→キングジョージ制覇、という道のりを経て凱旋門連覇に挑んだものの、4着に終わる。「モンジューの劣化コピー」とまで揶揄される当馬、この尻すぼみっぷりまで継承してしまうのではないかという危惧もある。
もう1頭の有力馬シロッコは今期負け無しの3連勝。正確に言えば、昨年秋のBCターフから4連勝中である。5歳にしてなお盛んであることから晩成馬のようにも思われるが、3歳春にはドイツダービーを圧勝している。生まれ持った高い素質と成長力を兼ね備えた馬であることが分かるだろう。勢いで言えばハリケーンランよりはこちらかもしれない。良重兼用である点も怖いところだ。
だが、過去10年で古馬になって凱旋門賞を制したのはわずかに2頭である。これはひとえに、3歳馬と古馬との斤量差に依るところが大きい。古馬59.5kgに対し、3歳馬は56kgで出走できる。強力な3歳馬にとって、3.5kgはハンデもらいどころか強力なアドバンテージとなって作用する。
��ディープインパクトも当然59.5kgを背負うことになる。軽量馬であるディープインパクトにとって、これがどう働くのか…)
では今年の3歳馬はどうか、というとあまりぱっとしないというのが正直な感想か。英ダービー馬サーパーシーは冒頭で述べたとおり、筋肉痛により回避。愛ダービー馬ディラントーマスは愛チャンピオンS勝利後に早々と陣営が凱旋門賞回避を表明、仏ダービー馬ダルシもまた凱旋門賞を回避したことにより、今年のダービー馬の出走はゼロという珍しいケースになった。さらに言えば、英愛オークス馬アレクサンドローヴァも回避したことで、今年のクラシック馬で出走するのはセントレジャー馬シックスティーズアイコン1頭だけである。しかし、この馬がこのメンツに混じって好走するかどうかは、難しいといったところだろう。
その3歳馬の筆頭と目されているのが、パリ大賞の覇者レイルリンク。ここまで6戦4勝2着1回。前走は凱旋門賞への登竜門とされるニエル賞を快勝し、気を吐いている。が、この馬にしても裏街道を歩き続けてきており、実力に関しては白とも黒とも言いがたい未知数。アレッジド級か否かの試金石、といったところか。
こうした要素を踏まえ、今回ディープインパクトが凱旋門賞を制する確率は厳しく30%強、と予想してみた。ハリケーンランとシロッコのデッドヒートに、直線鋭く差し込むもわずかに届かず2着まで、と想像してみたがどうだろうか。
今年の凱旋門賞は、ディープインパクトのみならず、日本競馬全体にとってのターニングポイントとなるだろう。ここでもしディープがなす術もなく敗れ去ったとしたら、「この大駒をもってしても世界の壁は破れないのか」といった絶望感が漂い、これまでに築き上げてきた矜持と海外への意欲が消沈してしまうのでないか、という不安がある。
逆に勝ちでもしたら、お祭りムードの狂喜の後に、日本競馬が世界に肩を並べられる存在になったという自信が生まれ、なお海外遠征が活性化するのでは……とも思ったけど、「燃え尽き症候群」を発症するのでは、という危惧もまた、ある。
いずれにせよ、10月1日はロンシャンから目が離せなそうである。
しかし、ここまで言っておきながら、アイリッシュウェルズが圧勝しちゃって2着にプライド、とかなったりしたら腰砕けになるんだろうなあ。それはそれで面白いけど。
当初出走予定だった英ダービー馬サーパーシー、ヴェルメイユ賞馬マンデシャが今週になって回避を表明したことで、最終的には史上2番目の小頭数となる8頭立てでレースは行われる模様である。
常に定員超過状態の日本のGIと異なり、見込みがなければ他のレースへ回る潔さがいかにも欧州流、といったところか。記念出走や、「あわよくば上位に食い込んで賞金を持ってくるのでは」というスケベ根性丸出しの陣営が少数派なのが良い。だがそれは裏を返せば、出走するのは淘汰を経て舞台に残った馬達が揃ったということであり(明らかに二枚も三枚も落ちる馬は、同厩舎の有力馬のラビット役)、紛れが少なく実力が如実に結果に反映される。ファンにしてみれば興をそそられるであろうが、出走馬陣営にしてみれば恐ろしいことだろう。
今年の凱旋門賞は、ディープインパクトが出走するとあって、競馬サークル外でも関心が高まっている。三冠馬の海外遠征はシンボリルドルフ以来20年ぶり。そのルドルフが目標としながら出走すら叶わなかった凱旋門賞であることが何やら因縁めいているように思える。
確かにディープインパクトの実力の高さは衆目の一致するところである。が、付き纏う不安要素は連日そこかしこで取沙汰されている。
まず一つにローテーション。ディープインパクトはこれまで間隔を開けて使われ、結果を出してきた馬である。しかし今回は宝塚記念以来3ヶ月ぶりの実戦だ。逐一報告される調教過程は「順調」「絶好調」を連呼しているが、調子は絶頂でも勝負勘が戻っているかどうかとなると話は別だ。
少なくとも過去20年の間で、中3ヶ月で凱旋門賞を制した馬はゼロである(ラムタラにしても、キングジョージからは中2ヶ月)。約40年前まで遡ったところでようやく該当馬に行き着くが、その馬は20世紀最強と謳われたシーバードである。その領域にディープインパクトがたどり着いたかどうかについては何とも言えない。
ちなみに、フォア賞→凱旋門賞の連覇はアレッジド以来途絶えた「鬼門」とされているが、フォア賞負け→凱旋門制覇は1992年にスーボティカが達成しているので、ハリケーンランとシロッコにとって向かい風、というわけでもなさそうである。
次に問題なのが、馬場状態。どうやらおフランスではここのところ連日夜間に降雨があるようで、レース当日のロンシャンがパンパンの良馬場になる可能性は高くないだろう。
「ディープは重の宝塚を圧勝したから大丈夫だろう」という声もある。しかし、日本の重馬場とあちらの重馬場ではかなり事情が違う。クッションが効いた地盤は水を吸うとさらに柔らかくなり、球節が埋まるほどにまで悪化するという。つまり、レースで勝ち切るにはさらなる馬力が必要とされるのである。ディープインパクトは切れる末脚を長く使える馬だから直線半ばで売り切れる心配はないにしても、身上である切れ味を活かすことなく終わる(武豊流に言えば「飛ばなかった」)のではないだろうか。
とは言え、馬場条件は各馬一緒。となるとレース結果を占う上で最重要となるファクターは、やはり相手関係か。
下馬評では、今年の凱旋門賞は古馬ビッグ3による三つ巴、となっており、ブックメーカーのオッズにもそれは如実に表れている。
現在のところ一番人気は、ディフェンディングチャンピオンであるハリケーンラン。通算成績は11戦8勝2着3回の連対率100%。前走のフォア賞はシロッコの後塵を拝したものの、明らかに本番前の叩き台で力不足を露呈しての敗戦ではない印象である。主な勝鞍と照らし合わせてみるに、クラシックディスタンスへの適正の高さは全出走馬随一である点からも、王座防衛の可能性は決して低くない。
父が重の鬼モンジュー(この馬もまた凱旋門賞馬)である点から、重馬場も特に問題が無さそうである。しかし気になるのが、この馬が父親と非常に似通った道程を歩んでいる点。父モンジューもまた春にはフランス・アイルランドの両ダービーで主役を張り、秋には凱旋門賞で王座を戴冠。明けて翌年はタターソルズGC快勝→英国で1戦(コロネーションC1着)→キングジョージ制覇、という道のりを経て凱旋門連覇に挑んだものの、4着に終わる。「モンジューの劣化コピー」とまで揶揄される当馬、この尻すぼみっぷりまで継承してしまうのではないかという危惧もある。
もう1頭の有力馬シロッコは今期負け無しの3連勝。正確に言えば、昨年秋のBCターフから4連勝中である。5歳にしてなお盛んであることから晩成馬のようにも思われるが、3歳春にはドイツダービーを圧勝している。生まれ持った高い素質と成長力を兼ね備えた馬であることが分かるだろう。勢いで言えばハリケーンランよりはこちらかもしれない。良重兼用である点も怖いところだ。
だが、過去10年で古馬になって凱旋門賞を制したのはわずかに2頭である。これはひとえに、3歳馬と古馬との斤量差に依るところが大きい。古馬59.5kgに対し、3歳馬は56kgで出走できる。強力な3歳馬にとって、3.5kgはハンデもらいどころか強力なアドバンテージとなって作用する。
��ディープインパクトも当然59.5kgを背負うことになる。軽量馬であるディープインパクトにとって、これがどう働くのか…)
では今年の3歳馬はどうか、というとあまりぱっとしないというのが正直な感想か。英ダービー馬サーパーシーは冒頭で述べたとおり、筋肉痛により回避。愛ダービー馬ディラントーマスは愛チャンピオンS勝利後に早々と陣営が凱旋門賞回避を表明、仏ダービー馬ダルシもまた凱旋門賞を回避したことにより、今年のダービー馬の出走はゼロという珍しいケースになった。さらに言えば、英愛オークス馬アレクサンドローヴァも回避したことで、今年のクラシック馬で出走するのはセントレジャー馬シックスティーズアイコン1頭だけである。しかし、この馬がこのメンツに混じって好走するかどうかは、難しいといったところだろう。
その3歳馬の筆頭と目されているのが、パリ大賞の覇者レイルリンク。ここまで6戦4勝2着1回。前走は凱旋門賞への登竜門とされるニエル賞を快勝し、気を吐いている。が、この馬にしても裏街道を歩き続けてきており、実力に関しては白とも黒とも言いがたい未知数。アレッジド級か否かの試金石、といったところか。
こうした要素を踏まえ、今回ディープインパクトが凱旋門賞を制する確率は厳しく30%強、と予想してみた。ハリケーンランとシロッコのデッドヒートに、直線鋭く差し込むもわずかに届かず2着まで、と想像してみたがどうだろうか。
今年の凱旋門賞は、ディープインパクトのみならず、日本競馬全体にとってのターニングポイントとなるだろう。ここでもしディープがなす術もなく敗れ去ったとしたら、「この大駒をもってしても世界の壁は破れないのか」といった絶望感が漂い、これまでに築き上げてきた矜持と海外への意欲が消沈してしまうのでないか、という不安がある。
逆に勝ちでもしたら、お祭りムードの狂喜の後に、日本競馬が世界に肩を並べられる存在になったという自信が生まれ、なお海外遠征が活性化するのでは……とも思ったけど、「燃え尽き症候群」を発症するのでは、という危惧もまた、ある。
いずれにせよ、10月1日はロンシャンから目が離せなそうである。
しかし、ここまで言っておきながら、アイリッシュウェルズが圧勝しちゃって2着にプライド、とかなったりしたら腰砕けになるんだろうなあ。それはそれで面白いけど。
カオス
知人に「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」を貸そうと思い、はてどこに仕舞ったのかと部屋を見回してみた。

なんじゃこりゃ。
人間の住処とはとても思えない。
屋根裏や物置のほうがよっぽど片付いてる気がするぞこれ。
なんてかもう、カオス。そう一言でこの状況を表現するなら、カオス以外にありえない。
服の上に本が積み重ねられ、さらにその上に服、さらにさらにその上に本の山という、何だかよく分からないウェハースが形成されている。
のみならず、ゴミがひどすぎ。ほら、よくあるじゃないですか異常者の住処の描写。カップラーメンの器の中に変色して泡が立ってる汁が残ってる、とか。まさにあの状態。新しい生命が生まれててもおかしくない。
漁ってみると、出てくるわ出てくるわ。脱ぎちらかした靴下は基本として、飲みかけのコーヒーは上澄み液と沈殿物が分離しちゃってるし、何年前に貰ったんだか分からない(恐らく結婚式の返礼品)石鹸だとか、ずっと昔に交換したメモリだとか。部屋が丸ごと思い出の宝石箱である。て、やだよそんな宝石箱。
こりゃヤバイね。物臭にもほどがある。なんとかせねば。
え、本はどうしたって?
見つかるわけないだろ、こんな状態で!
なんじゃこりゃ。
人間の住処とはとても思えない。
屋根裏や物置のほうがよっぽど片付いてる気がするぞこれ。
なんてかもう、カオス。そう一言でこの状況を表現するなら、カオス以外にありえない。
服の上に本が積み重ねられ、さらにその上に服、さらにさらにその上に本の山という、何だかよく分からないウェハースが形成されている。
のみならず、ゴミがひどすぎ。ほら、よくあるじゃないですか異常者の住処の描写。カップラーメンの器の中に変色して泡が立ってる汁が残ってる、とか。まさにあの状態。新しい生命が生まれててもおかしくない。
漁ってみると、出てくるわ出てくるわ。脱ぎちらかした靴下は基本として、飲みかけのコーヒーは上澄み液と沈殿物が分離しちゃってるし、何年前に貰ったんだか分からない(恐らく結婚式の返礼品)石鹸だとか、ずっと昔に交換したメモリだとか。部屋が丸ごと思い出の宝石箱である。て、やだよそんな宝石箱。
こりゃヤバイね。物臭にもほどがある。なんとかせねば。
え、本はどうしたって?
見つかるわけないだろ、こんな状態で!
媒体に投影された俺は俺じゃないわけで。
通い慣れた通勤路に、猫の死骸を見つけた。
真っ二つに断ち切られた胴からは内臓が零れ落ち、アスファルトを赤黒く濡らしていた。
車のタイヤに身を引きちぎられ、心臓が鼓動を止めるまでの間に、この猫に何か考える時間はあったのだろうか。
自らの亡骸が晒される事に、憤りと悲哀を感じたのだろうか。
無論、猫が斯様な思案をしていたとは考えていない。考える能力が無かったというだけではない。咄嗟に訪れた死を認識する暇も、また常日頃死を見つめる機会が無かった。そういうことだ。
閑話休題。
俺は、写真やビデオカメラに収められた自分の姿や、何がしかのメディアに録音された自分の声を聞くのが嫌いだ。旅行先で撮ったビデオの上映会などが催されると、そそくさと退席するくらい嫌いだ。
さらに言えば、自分の肉体が確かにあった痕跡が、目に見える形で残るのが嫌いなのだ。自分が存在していた証拠、ではない。もしそこまで含まれるのなら、俺はこうして駄文や落書きを世に晒していたりはせず、山奥で霞を喰いながら生きているに違いない。
いっそ、死んだ後の亡骸も、跡形も無く消し去って欲しいくらいだ。
土葬はまずアウトだ。土の中で不可視とはいえ、微生物に自分の抜け殻が分解されていくのは堪えられない。
火葬にしても、焼きあがった俺の骨を坊主が箸でいじくりまわして
「ほら、これがのど仏ですよ。仏様があぐらをかいて座っているような形だから、この名が付いてるんですよ。それにしても、綺麗に残ってますね」
などと説教するのも嫌だ。俺の骨はレゴブロックじゃない。
そんなわけで、理想の葬られ方を考えてみた。ついでだから、理想の葬式も考えてみた。
灰色の厚い雲に覆われた空は、今にも雨が降り出しそうで、あたかも故人の死を悼み悲しんでいるかのように見えた。
斎場はもうもうと紫煙に包まれていた。参列者は誰一人として喫煙していない。煙は焼香台から立ち上り、やがて形を崩して拡散し、斎場を白く包み込んでいた。焼香盤には、ほぐされたマルボロの葉が詰め込まれていて、その上にはタバコが灰となって積もり重なっている。
本来ならばあるはずの読経の替わりに、Zilchの「Space Monky Punks From Japan」のギターソロが大音量で流れている。
いずれも、故人が生前に望んだ葬儀形式である。
祭壇には、在りし日の故人の遺影が掲げられている。もっとも、写真を嫌う性格だったため、免許証から取り込んだ顔写真を使ったハメコミ合成を使用しており、顔と喪服のピントが合っておらず、かなりちぐはぐな印象を受ける。
参列者には椅子も座布団も用意されていない。オールスタンディグ形式である。神妙そうにしているものは居ない。号泣する女の姿も見えるが、金を出して雇った「泣き女」であるのは周知なので放置されている。一応のムード作りは必要なのだ。
喪主も僧侶もいない葬儀は、誰かが「そろそろ行かね?」と言い出した頃にダラダラと終わる。参列者は棺を押して次の会場へと向かう。棺にはキャスターが取り付けられている。何事も合理性が重要だ。
棺を中心とした一行は、河原へとたどり着く。空は相変わらずの曇天だが、所々虫食いのように晴れ間が覗いている。
予めすり鉢状に掘り込んだ地面の中心に棺が運び込まれる。既に爆薬が等間隔で配置されており、かなり遠くまで導火線が伸びている。
棺の中には、遺品と一緒に爆薬が詰め込まれている。
「故人のお顔が見られるのはこれが最後です」
とは言っても、爆薬だらけで顔なんざまるで見えない。最早、何を吹き飛ばすのかすら分からない状況である。
参列者は遠巻きになって、「これから」を見守る。
スイッチで一気に、などと無粋な真似はしない。導火線に火が入る。
火花が最初の爆薬に届くまでの束の間、参列者達は合掌して冥福を祈った。中にはデジカメを構えている者もいるが、それを咎める者はいない。好きなように、「その瞬間」を待てばいいのだ。
火がすり鉢の縁の向こうに消えた次の瞬間、破裂音と共に最初の爆発が発生した。
間を置かずに、配置された火薬に次々と誘爆し、轟音と共に巨大な爆炎が天を衝いた。
参列者から喝采が巻き起こる。ブラボー。よく見れば先程の「泣き女」も胸をはだけて奇声を上げている。個人的嗜好とビジネスは別物だけど、もう少し空気を読んで欲しいものだ。
やや時間を置いて安全であることを確認し、参列者は爆心へ向かう。まさに木っ端微塵。故人の亡骸も棺も遺品も、跡形も無く吹き飛んでいる。
これぞまさに、故人が望んだ「爆葬」の理想形である。
黒ずんだ地面の上に土が被せられ、元通り平坦にならしていく。
「俺に墓標はいらない」
というどこぞの伝承者のような台詞を吐いた故人の遺志を尊重し、処理が終わると何事も無かったかのように参列者達は三々五々散っていく。
午後2時。雲の切れ目からは弱弱しく秋の日差しが漏れ差していた。
というのが理想なのだよ、と知人に力説したら「安心しろ、ゴミ処理場の焼却炉に放り込んでやるよ」とありがたい言葉を頂戴した。
俺の扱いは、路上でくたばった犬猫と同等のようである。夢も希望もあったもんじゃねえ。
真っ二つに断ち切られた胴からは内臓が零れ落ち、アスファルトを赤黒く濡らしていた。
車のタイヤに身を引きちぎられ、心臓が鼓動を止めるまでの間に、この猫に何か考える時間はあったのだろうか。
自らの亡骸が晒される事に、憤りと悲哀を感じたのだろうか。
無論、猫が斯様な思案をしていたとは考えていない。考える能力が無かったというだけではない。咄嗟に訪れた死を認識する暇も、また常日頃死を見つめる機会が無かった。そういうことだ。
閑話休題。
俺は、写真やビデオカメラに収められた自分の姿や、何がしかのメディアに録音された自分の声を聞くのが嫌いだ。旅行先で撮ったビデオの上映会などが催されると、そそくさと退席するくらい嫌いだ。
さらに言えば、自分の肉体が確かにあった痕跡が、目に見える形で残るのが嫌いなのだ。自分が存在していた証拠、ではない。もしそこまで含まれるのなら、俺はこうして駄文や落書きを世に晒していたりはせず、山奥で霞を喰いながら生きているに違いない。
いっそ、死んだ後の亡骸も、跡形も無く消し去って欲しいくらいだ。
土葬はまずアウトだ。土の中で不可視とはいえ、微生物に自分の抜け殻が分解されていくのは堪えられない。
火葬にしても、焼きあがった俺の骨を坊主が箸でいじくりまわして
「ほら、これがのど仏ですよ。仏様があぐらをかいて座っているような形だから、この名が付いてるんですよ。それにしても、綺麗に残ってますね」
などと説教するのも嫌だ。俺の骨はレゴブロックじゃない。
そんなわけで、理想の葬られ方を考えてみた。ついでだから、理想の葬式も考えてみた。
灰色の厚い雲に覆われた空は、今にも雨が降り出しそうで、あたかも故人の死を悼み悲しんでいるかのように見えた。
斎場はもうもうと紫煙に包まれていた。参列者は誰一人として喫煙していない。煙は焼香台から立ち上り、やがて形を崩して拡散し、斎場を白く包み込んでいた。焼香盤には、ほぐされたマルボロの葉が詰め込まれていて、その上にはタバコが灰となって積もり重なっている。
本来ならばあるはずの読経の替わりに、Zilchの「Space Monky Punks From Japan」のギターソロが大音量で流れている。
いずれも、故人が生前に望んだ葬儀形式である。
祭壇には、在りし日の故人の遺影が掲げられている。もっとも、写真を嫌う性格だったため、免許証から取り込んだ顔写真を使ったハメコミ合成を使用しており、顔と喪服のピントが合っておらず、かなりちぐはぐな印象を受ける。
参列者には椅子も座布団も用意されていない。オールスタンディグ形式である。神妙そうにしているものは居ない。号泣する女の姿も見えるが、金を出して雇った「泣き女」であるのは周知なので放置されている。一応のムード作りは必要なのだ。
喪主も僧侶もいない葬儀は、誰かが「そろそろ行かね?」と言い出した頃にダラダラと終わる。参列者は棺を押して次の会場へと向かう。棺にはキャスターが取り付けられている。何事も合理性が重要だ。
棺を中心とした一行は、河原へとたどり着く。空は相変わらずの曇天だが、所々虫食いのように晴れ間が覗いている。
予めすり鉢状に掘り込んだ地面の中心に棺が運び込まれる。既に爆薬が等間隔で配置されており、かなり遠くまで導火線が伸びている。
棺の中には、遺品と一緒に爆薬が詰め込まれている。
「故人のお顔が見られるのはこれが最後です」
とは言っても、爆薬だらけで顔なんざまるで見えない。最早、何を吹き飛ばすのかすら分からない状況である。
参列者は遠巻きになって、「これから」を見守る。
スイッチで一気に、などと無粋な真似はしない。導火線に火が入る。
火花が最初の爆薬に届くまでの束の間、参列者達は合掌して冥福を祈った。中にはデジカメを構えている者もいるが、それを咎める者はいない。好きなように、「その瞬間」を待てばいいのだ。
火がすり鉢の縁の向こうに消えた次の瞬間、破裂音と共に最初の爆発が発生した。
間を置かずに、配置された火薬に次々と誘爆し、轟音と共に巨大な爆炎が天を衝いた。
参列者から喝采が巻き起こる。ブラボー。よく見れば先程の「泣き女」も胸をはだけて奇声を上げている。個人的嗜好とビジネスは別物だけど、もう少し空気を読んで欲しいものだ。
やや時間を置いて安全であることを確認し、参列者は爆心へ向かう。まさに木っ端微塵。故人の亡骸も棺も遺品も、跡形も無く吹き飛んでいる。
これぞまさに、故人が望んだ「爆葬」の理想形である。
黒ずんだ地面の上に土が被せられ、元通り平坦にならしていく。
「俺に墓標はいらない」
というどこぞの伝承者のような台詞を吐いた故人の遺志を尊重し、処理が終わると何事も無かったかのように参列者達は三々五々散っていく。
午後2時。雲の切れ目からは弱弱しく秋の日差しが漏れ差していた。
というのが理想なのだよ、と知人に力説したら「安心しろ、ゴミ処理場の焼却炉に放り込んでやるよ」とありがたい言葉を頂戴した。
俺の扱いは、路上でくたばった犬猫と同等のようである。夢も希望もあったもんじゃねえ。
「お前のキャラに合わねー」とか言うな、て内容
最近、色々な素性の人と接するようになってふと気付いた。
会話は最も手軽で最も身近なコミュニケーション手段だ。
しかしそれは大概の場合「言葉を行き交わさせている」だけで終わっている。当たり障りの無い、時事ネタ、趣味、カルチャー、一般教養的な知識。
心の水辺の奥底を見透かすことが出来るなら、そこには大量の「本質」が沈殿しているのが見えるはずだ。本音とはまた違う、各々が決して表に出すことなく抱え続けている本質が。
その「本質」は、口の端に容易に持ち上げられることは無く、虚しく水を吸い続けて溺死体のように膨れ上がって水面を漂っているだけである。
人は自分の根幹を見せない。気恥ずかしさが起因している場合もあるだろう。が、大抵の場合は、曝け出す恐怖に身を縛られているからだ。
ここでこんなことを言ったら、この場はどうなるのだろう。
こんなことを曝け出したら、この人はどういう反応をするのだろう。
その後、自分はどういう顔をしてこの人と接し続けなければならないのだろう。
気軽に味を楽しむだけなら、ジャンクフードでも全く構わない。常にヘビーな食傷に包まれた人生を望んでいる人は、かなりのマイノリティだろう。
だからこそ、他人の本質を覗けたとき、俺は「その人」を知った歓びよりも遥かに強い衝撃と畏怖に襲われる。外面との落差が大きいほど、その度合いは一層強くなるのは多言を要しない。
本質を知る、そのものに対する怖さではない。俺の中の本質と並べて俎上に乗せて対比した時、いかに自分が空虚な人間か思い知らされる事に恐怖するのだ。
今まで、何も考えず、何も得ようとせず閉鎖的に生きてきた。そのツケがこの歳になって一気に降りかかってきている。年齢相応に自分の本質が育っていないのだ。
ポリシーも思想も無い。だから持論が無い。あるのはクソの役にも立たない知識と、相手に同調しているように見せかける術だけだ。薄っぺらなペーパー人間一丁上がり、である。
目の前に、ドアノブが無い一枚のドアがあったとする。指を引っ掛ける取っ掛かりも無く、自力で開けることは出来ない。
そこに横から何者が現れ、ドアノブを握った手を俺に差し伸べる。その人物が口を開く。
「これを使ってドアを開ければ、お前が望む人の心底を何もかも見ることが出来るぞ」
恐らく、俺はドアに背中を向けて立ち去るだろう。人の本質を見るということは、等しく自分の本質を反射した鏡を見ることであり、直視できない現実をまざまざと見せ付けられる事だから。
焦って動こうとはする。手をばたつかせ、必死に足を回転させて前へ進もうとする。心臓発作寸前のマラソンランナーみたいに。
マラソンレースは走り続けていればいつかはゴールへ辿り着く。けど、人生は別だ。必死になって走り続けていても、全くの見当違いの方向に向かっていたり、直進しているつもりでも実はオーバルコースの上を走っていただけで、気付いたらまた元の場所へ逆戻りしていたりもする。正解のルートは無い。だからこそ、どこへ進めばいいのか分からなくなり、無為に闇の中で横臥するだけなのである。
最近、他人が妬ましく思えるときがある。俺が持っていない「本質」を持っている他人が。その度にまた、出口が見えない迷宮に迷い込みそうになり、自己嫌悪に陥ったりもする。
ホント、つまらん「大人」に育ったもんだ。子供の頃の俺、ゴメンな。俺、お前が思い描いてる理想像と全く違う、空っぽの人間になっちまってる。
どこに行けばいいんだろう、俺。最近、歩いてる道の一歩先が全く見えない。
会話は最も手軽で最も身近なコミュニケーション手段だ。
しかしそれは大概の場合「言葉を行き交わさせている」だけで終わっている。当たり障りの無い、時事ネタ、趣味、カルチャー、一般教養的な知識。
心の水辺の奥底を見透かすことが出来るなら、そこには大量の「本質」が沈殿しているのが見えるはずだ。本音とはまた違う、各々が決して表に出すことなく抱え続けている本質が。
その「本質」は、口の端に容易に持ち上げられることは無く、虚しく水を吸い続けて溺死体のように膨れ上がって水面を漂っているだけである。
人は自分の根幹を見せない。気恥ずかしさが起因している場合もあるだろう。が、大抵の場合は、曝け出す恐怖に身を縛られているからだ。
ここでこんなことを言ったら、この場はどうなるのだろう。
こんなことを曝け出したら、この人はどういう反応をするのだろう。
その後、自分はどういう顔をしてこの人と接し続けなければならないのだろう。
気軽に味を楽しむだけなら、ジャンクフードでも全く構わない。常にヘビーな食傷に包まれた人生を望んでいる人は、かなりのマイノリティだろう。
だからこそ、他人の本質を覗けたとき、俺は「その人」を知った歓びよりも遥かに強い衝撃と畏怖に襲われる。外面との落差が大きいほど、その度合いは一層強くなるのは多言を要しない。
本質を知る、そのものに対する怖さではない。俺の中の本質と並べて俎上に乗せて対比した時、いかに自分が空虚な人間か思い知らされる事に恐怖するのだ。
今まで、何も考えず、何も得ようとせず閉鎖的に生きてきた。そのツケがこの歳になって一気に降りかかってきている。年齢相応に自分の本質が育っていないのだ。
ポリシーも思想も無い。だから持論が無い。あるのはクソの役にも立たない知識と、相手に同調しているように見せかける術だけだ。薄っぺらなペーパー人間一丁上がり、である。
目の前に、ドアノブが無い一枚のドアがあったとする。指を引っ掛ける取っ掛かりも無く、自力で開けることは出来ない。
そこに横から何者が現れ、ドアノブを握った手を俺に差し伸べる。その人物が口を開く。
「これを使ってドアを開ければ、お前が望む人の心底を何もかも見ることが出来るぞ」
恐らく、俺はドアに背中を向けて立ち去るだろう。人の本質を見るということは、等しく自分の本質を反射した鏡を見ることであり、直視できない現実をまざまざと見せ付けられる事だから。
焦って動こうとはする。手をばたつかせ、必死に足を回転させて前へ進もうとする。心臓発作寸前のマラソンランナーみたいに。
マラソンレースは走り続けていればいつかはゴールへ辿り着く。けど、人生は別だ。必死になって走り続けていても、全くの見当違いの方向に向かっていたり、直進しているつもりでも実はオーバルコースの上を走っていただけで、気付いたらまた元の場所へ逆戻りしていたりもする。正解のルートは無い。だからこそ、どこへ進めばいいのか分からなくなり、無為に闇の中で横臥するだけなのである。
最近、他人が妬ましく思えるときがある。俺が持っていない「本質」を持っている他人が。その度にまた、出口が見えない迷宮に迷い込みそうになり、自己嫌悪に陥ったりもする。
ホント、つまらん「大人」に育ったもんだ。子供の頃の俺、ゴメンな。俺、お前が思い描いてる理想像と全く違う、空っぽの人間になっちまってる。
どこに行けばいいんだろう、俺。最近、歩いてる道の一歩先が全く見えない。
サヨナラ、ラムタラ
3日、新日高町静内のアロースタッドに繋養されていたラムタラ(牡14)が、英国に売却されることが明らかになった。
シンジケートの関係者が明らかにしたもので、買い戻し価格は24万ドル(約2750万円)。6月中旬に行われたシンジケートの臨時総会における、書面決議で決定した。
今シーズンの種付け終了後に英国へ移動する。
ソース:http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=14499&category=D
正直、アメリカ遠征馬2騎が好成績を収めて無事帰国した以上に安堵したニュースである。
ラムタラといえば、1990年代の欧州において最もファンタスティックなパフォーマンスを見せ付けた馬である。
父は名馬ニジンスキー、母は英オークス馬スノウブライド。鼻血が出るほどの良血である。競争能力も半端ではなく、通算成績は4戦無敗。その中には史上2頭目、無敗としては史上初となる欧州三冠(英ダービー、キングジョージ、凱旋門賞)が含まれている。
まさに天衣無縫、不世出の名馬である。
��余談だが、ラムタラの国際クラシフィケーションは130。パントルセレーブルとジェネラスの137、スワーヴダンサーの136と比較するとあまりに低評価である。これは、ラムタラに圧勝歴が無かったことと、対戦相手に強豪が少なかったことに起因するようである)
そのラムタラを日高の生産者達が購入すると聞いたときは眩暈がした。そんな名馬を日本が所有していいものか。価格を聞いて、再び倒れそうになる。
3000万ドル。邦貨にして30億円超。サラリーマン30人分である。
この導入の際、気がかりになったことは、「これでこけたらどうするのか?」ということであったが、まさにそれは現実となってしまった。
9年の供用で、産駒の最高成績はG3まで。最近ではオープンに駒を進める産駒も見当たらなくなり、まさにジリ貧状態の種牡馬成績だった。
それ故、冒頭の安堵である。この名馬の血が継続する可能性が、ひとまずではあるが絶たれずに済んだのである。
かつて日本は「血の墓場」と揶揄されていたのは周知の事実かと思う。種牡馬が成功を収めればその血を手放したり還元することをせず、日本国内で腐らせて終わらせてしまう。かつて、テスコボーイがセンセーショナルな成功を収めたのを契機に、こぞってプリンスリーギフト系種牡馬を買い漁った結果、この系統は今や欧州においては絶滅寸前である。そして、今やサクラユタカオーの直系のみとなったこの血統が、本家に還元される可能性はほぼ無に等しい。
最近では、ダンシングブレーヴが近い例だろう。後継種牡馬は、欧州供用時代の代表産駒であるコマンダーインチーフ、ホワイトマズルを含めて全て日本に集結している。これらが日本で埋もれたまま終わるのは惜しい気がしてならない。
逆に失敗した場合はというと、これも同じく母国へ送還されること無く極東の土となるケースが大半を占めていた。グランディの失敗を出すまでも無く、「もしこの馬が日本に来ていなければ……」と思うケースはそれこそ枚挙に暇が無い。
還元と再生機会。この二つを欠いた日本の馬産はひどく中途半端で、最も悪質である。香港のように馬産を一切放棄するでもなく、競馬先進国のように独自の血統を伝統的に育てつつ世界の潮流を作るでもない。ただひたすら、種牡馬といういわば資源の鉱脈とも言える存在を、泉布をばら撒いて買い漁り、使うだけ使った後は次世代に繋ぐ努力を放棄してまた新たな血を買い漁る。ひたすらこの繰り返しであった。
30年前以上前に導入された種牡馬の直系で、現在も生き残っておる系統といえば、パーソロンとテスコボーイくらいなものだろう。他はその悉くが歴史の中に埋葬されてしまった。これで「世界に通用する馬作り」などとお題目を掲げていたのだから、笑い話にもならない。
その状況が、近年になってようやく変化してきた。
サンデーサイレンスの直系はシャトル種牡馬として海を渡り、世界にその血を拡散させている(欲を言えば、一枚落ちランクの種牡馬は輸出して欲しいくらいだ。ローゼンカバリーやサイレントハンターあたりが欧州に渡ってくれれば、結構面白いことになりそうな……)。
一方で、日本では失敗に終わった種牡馬も、その繁殖生命が尽きる前に早々に見切りをつけられ、母国あるいは他の地で再生の機会を得ている。
ドクターデヴィアス、ヘクタープロテクター、ジェネラス。いずれも、日本で憂き目をみたまま終わるには惜しい馬ばかりであった。もっとも、ジェネラスは欧州ではなくトルコに渡ってしまったが、彼の地で革命的な成功を収めないと誰が断言できようか。
その流れの中で、今回のラムタラ売却である。価格は24万ドル。購入時の10分の1にも満たない金額だが、イギリスで供用されることが救いであろう。
ただ気がかりなのは、ラムタラが本当に欧州で良績を収めることが出来るのかどうか、である。というのは、ラムタラは1シーズンだけ欧州で供用され、産駒をターフに送り出しているのだが、いずれも鳴かず飛ばずだったからである。
ラムタラの血統表はガチガチに主流血統で固められている。父は言わずもがな、母にしてもその父はこれまた大種牡馬ブラッシンググルーム、さらに遡ると御大ノーザンダンサーや源流ファリスへぶち当たる。所謂「血の袋小路」がラムタラの中に出来上がってしまっているのである。
影響力が強い血ばかり集めると、いずれ飽和を引き起こして活力は失われる。良血×良血は必ずしも良いわけではない。となると、チリやアルゼンチンあたりに輸出されたほうが、よっぽど活躍できたのではないだろうか。
と、好き勝手に書いてみた。て、すんごい長くなった。自分でも驚き。
シンジケートの関係者が明らかにしたもので、買い戻し価格は24万ドル(約2750万円)。6月中旬に行われたシンジケートの臨時総会における、書面決議で決定した。
今シーズンの種付け終了後に英国へ移動する。
ソース:http://www.netkeiba.com/news/?pid=news_view&no=14499&category=D
正直、アメリカ遠征馬2騎が好成績を収めて無事帰国した以上に安堵したニュースである。
ラムタラといえば、1990年代の欧州において最もファンタスティックなパフォーマンスを見せ付けた馬である。
父は名馬ニジンスキー、母は英オークス馬スノウブライド。鼻血が出るほどの良血である。競争能力も半端ではなく、通算成績は4戦無敗。その中には史上2頭目、無敗としては史上初となる欧州三冠(英ダービー、キングジョージ、凱旋門賞)が含まれている。
まさに天衣無縫、不世出の名馬である。
��余談だが、ラムタラの国際クラシフィケーションは130。パントルセレーブルとジェネラスの137、スワーヴダンサーの136と比較するとあまりに低評価である。これは、ラムタラに圧勝歴が無かったことと、対戦相手に強豪が少なかったことに起因するようである)
そのラムタラを日高の生産者達が購入すると聞いたときは眩暈がした。そんな名馬を日本が所有していいものか。価格を聞いて、再び倒れそうになる。
3000万ドル。邦貨にして30億円超。サラリーマン30人分である。
この導入の際、気がかりになったことは、「これでこけたらどうするのか?」ということであったが、まさにそれは現実となってしまった。
9年の供用で、産駒の最高成績はG3まで。最近ではオープンに駒を進める産駒も見当たらなくなり、まさにジリ貧状態の種牡馬成績だった。
それ故、冒頭の安堵である。この名馬の血が継続する可能性が、ひとまずではあるが絶たれずに済んだのである。
かつて日本は「血の墓場」と揶揄されていたのは周知の事実かと思う。種牡馬が成功を収めればその血を手放したり還元することをせず、日本国内で腐らせて終わらせてしまう。かつて、テスコボーイがセンセーショナルな成功を収めたのを契機に、こぞってプリンスリーギフト系種牡馬を買い漁った結果、この系統は今や欧州においては絶滅寸前である。そして、今やサクラユタカオーの直系のみとなったこの血統が、本家に還元される可能性はほぼ無に等しい。
最近では、ダンシングブレーヴが近い例だろう。後継種牡馬は、欧州供用時代の代表産駒であるコマンダーインチーフ、ホワイトマズルを含めて全て日本に集結している。これらが日本で埋もれたまま終わるのは惜しい気がしてならない。
逆に失敗した場合はというと、これも同じく母国へ送還されること無く極東の土となるケースが大半を占めていた。グランディの失敗を出すまでも無く、「もしこの馬が日本に来ていなければ……」と思うケースはそれこそ枚挙に暇が無い。
還元と再生機会。この二つを欠いた日本の馬産はひどく中途半端で、最も悪質である。香港のように馬産を一切放棄するでもなく、競馬先進国のように独自の血統を伝統的に育てつつ世界の潮流を作るでもない。ただひたすら、種牡馬といういわば資源の鉱脈とも言える存在を、泉布をばら撒いて買い漁り、使うだけ使った後は次世代に繋ぐ努力を放棄してまた新たな血を買い漁る。ひたすらこの繰り返しであった。
30年前以上前に導入された種牡馬の直系で、現在も生き残っておる系統といえば、パーソロンとテスコボーイくらいなものだろう。他はその悉くが歴史の中に埋葬されてしまった。これで「世界に通用する馬作り」などとお題目を掲げていたのだから、笑い話にもならない。
その状況が、近年になってようやく変化してきた。
サンデーサイレンスの直系はシャトル種牡馬として海を渡り、世界にその血を拡散させている(欲を言えば、一枚落ちランクの種牡馬は輸出して欲しいくらいだ。ローゼンカバリーやサイレントハンターあたりが欧州に渡ってくれれば、結構面白いことになりそうな……)。
一方で、日本では失敗に終わった種牡馬も、その繁殖生命が尽きる前に早々に見切りをつけられ、母国あるいは他の地で再生の機会を得ている。
ドクターデヴィアス、ヘクタープロテクター、ジェネラス。いずれも、日本で憂き目をみたまま終わるには惜しい馬ばかりであった。もっとも、ジェネラスは欧州ではなくトルコに渡ってしまったが、彼の地で革命的な成功を収めないと誰が断言できようか。
その流れの中で、今回のラムタラ売却である。価格は24万ドル。購入時の10分の1にも満たない金額だが、イギリスで供用されることが救いであろう。
ただ気がかりなのは、ラムタラが本当に欧州で良績を収めることが出来るのかどうか、である。というのは、ラムタラは1シーズンだけ欧州で供用され、産駒をターフに送り出しているのだが、いずれも鳴かず飛ばずだったからである。
ラムタラの血統表はガチガチに主流血統で固められている。父は言わずもがな、母にしてもその父はこれまた大種牡馬ブラッシンググルーム、さらに遡ると御大ノーザンダンサーや源流ファリスへぶち当たる。所謂「血の袋小路」がラムタラの中に出来上がってしまっているのである。
影響力が強い血ばかり集めると、いずれ飽和を引き起こして活力は失われる。良血×良血は必ずしも良いわけではない。となると、チリやアルゼンチンあたりに輸出されたほうが、よっぽど活躍できたのではないだろうか。
と、好き勝手に書いてみた。て、すんごい長くなった。自分でも驚き。
では。
疲れ果ててます……。
「超」怖い話で開催中の、共著者公募企画「超-1」
作品応募及び講評ぶちこんで来ました。
つかね、この企画自体1月末の段階で既に知ってたのよ。
「ほう、これは豪気な! どれ、儂の力がいかほどか試してみようや」
とばかりに、応募する気満々だったわけさ。
んで、締め切りが5月っての知って、
「こりゃあまだまだ時間あるからネタ仕入れる余裕あるね」
と、のーんびり構えてたのよ。
2月:まだ募集開始まで時間あるね。楽勝楽勝。
3月:あ、そういや書かないとだな。まあまだ時間あるけどね。
4月:(完全忘却)
5月上旬:(思い出すことが無いままGWは遊び呆け)
で、思い出したのが5/15頃。
「そーいや、そろそろ締め切りだな。書き始めるか。て、締め切り何日だ?」
確認して、背筋凍りましたよ。
締切日5/20。
やっべ! 鬼やべえ! マジ時間ねえ!
つか一人最低3編? 間に合うのかこれ。
書きましたよ、ええ。書きましたさ。5編。
新ネタ仕入れる時間が無くて、昔仲間から聞いた話を使ったくらいに余裕が無かったさ。
推敲する暇なんてナッシング。誤字脱字をチェックしたら送信フォームにshoot him!でございます。応募者の中で、一番舐めきってるね俺。
そんな夏休みの宿題を9月5日にやるような性格は、この後の作業にもツケを作ることになる。
それは、応募者による交互審査。
つまり、作品を応募した者は、他の応募作品にも講評を加える義務があったわけで。
応募総数、529点。
締め切りまで2週間。
えーっと……1日30点以上読んで講評付けっすか。
鬼みたいな企画ですねコレ。
そんな時に限って、仕事で残業の毎日だったりするのが、ぼっこしクオリティ。どこまでネタ人生なんだ俺。
お陰様で、土日もずっと怪談漬けでしたよ。さすがに怪談好きでも、1日に100点以上読んだらゲップ出るってばさ。
で、黙々と講評付けをすること約10日。
終わりませんでした。orz
自己作品への講評は終わったんだけど、他の応募作への講評を50件以上残した時点でタイムアップでございます。
オカ板覗いたら、手厳しい講評者の中にしっかりリストアップされてやんの俺。自分の事は棚に上げて他人に厳しく。ダメ人間だね俺。
これで全て終わって、あとは天命を待つばかり……とはいかないのが悲しいところ。この後に、まだ応募者講評という代物が待ち構えてるわけでして、ハイ。
ぶっ倒れていいですか?
---------------------
そんなわけで、勢い余って新作追加。
��今、「いきおいあまって」を変換したら「勢い海女って」て出たよ。持ち主に似てPCも狂ってやがる)
半年以上前に冒頭だけ書いて放置状態だった作品を書き上げてみましたよ。
今回の「超-1」参加で、また文章書く気力出てきた。いいことだ。
これが長続きすれば、だけどね。
「超」怖い話で開催中の、共著者公募企画「超-1」
作品応募及び講評ぶちこんで来ました。
つかね、この企画自体1月末の段階で既に知ってたのよ。
「ほう、これは豪気な! どれ、儂の力がいかほどか試してみようや」
とばかりに、応募する気満々だったわけさ。
んで、締め切りが5月っての知って、
「こりゃあまだまだ時間あるからネタ仕入れる余裕あるね」
と、のーんびり構えてたのよ。
2月:まだ募集開始まで時間あるね。楽勝楽勝。
3月:あ、そういや書かないとだな。まあまだ時間あるけどね。
4月:(完全忘却)
5月上旬:(思い出すことが無いままGWは遊び呆け)
で、思い出したのが5/15頃。
「そーいや、そろそろ締め切りだな。書き始めるか。て、締め切り何日だ?」
確認して、背筋凍りましたよ。
締切日5/20。
やっべ! 鬼やべえ! マジ時間ねえ!
つか一人最低3編? 間に合うのかこれ。
書きましたよ、ええ。書きましたさ。5編。
新ネタ仕入れる時間が無くて、昔仲間から聞いた話を使ったくらいに余裕が無かったさ。
推敲する暇なんてナッシング。誤字脱字をチェックしたら送信フォームにshoot him!でございます。応募者の中で、一番舐めきってるね俺。
そんな夏休みの宿題を9月5日にやるような性格は、この後の作業にもツケを作ることになる。
それは、応募者による交互審査。
つまり、作品を応募した者は、他の応募作品にも講評を加える義務があったわけで。
応募総数、529点。
締め切りまで2週間。
えーっと……1日30点以上読んで講評付けっすか。
鬼みたいな企画ですねコレ。
そんな時に限って、仕事で残業の毎日だったりするのが、ぼっこしクオリティ。どこまでネタ人生なんだ俺。
お陰様で、土日もずっと怪談漬けでしたよ。さすがに怪談好きでも、1日に100点以上読んだらゲップ出るってばさ。
で、黙々と講評付けをすること約10日。
終わりませんでした。orz
自己作品への講評は終わったんだけど、他の応募作への講評を50件以上残した時点でタイムアップでございます。
オカ板覗いたら、手厳しい講評者の中にしっかりリストアップされてやんの俺。自分の事は棚に上げて他人に厳しく。ダメ人間だね俺。
これで全て終わって、あとは天命を待つばかり……とはいかないのが悲しいところ。この後に、まだ応募者講評という代物が待ち構えてるわけでして、ハイ。
ぶっ倒れていいですか?
---------------------
そんなわけで、勢い余って新作追加。
��今、「いきおいあまって」を変換したら「勢い海女って」て出たよ。持ち主に似てPCも狂ってやがる)
半年以上前に冒頭だけ書いて放置状態だった作品を書き上げてみましたよ。
今回の「超-1」参加で、また文章書く気力出てきた。いいことだ。
これが長続きすれば、だけどね。
頭痛がひどい日
えー、こんにちわ。
布団もかけずに寝入ってしまって、そのまま朝まで熟睡していたぼっこし屋2号です。
頭イテーヨ。自業自得だけど。
---------------------
と、出だしとは全く関係ないけど、「ダヴィンチコード」見てきた。何となくね、こういうミステリー系は好きなんで。
で、あまりにも詳細に感想を書くとネタバレ起こしそうなので簡潔に。
まず、これから見ようとする人は、ある程度のキリスト教の知識、特にキリスト処刑付近や十字軍遠征、キリスト教の宝物とかを予備知識として頭に入れておくといいかもしれない。てか、これらが分からないと映画の内容を理解するのに苦しむかもしれない。
けど、「ダヴィンチコード」と銘打っておきながら、そのダヴィンチの絵の扱いが脇に置かれてるのはちょっと哀しい(いや、作中で重要なパートを務める部分もあるんだけどね)。もっとこう……まあいいや、やっぱネタバレになりそうなので自粛。
最近のキリストブームの発火点とも言える作品なので、時間があったらちょっと原作やキリスト関連書物も読んでみようかな、と思った初夏でしたよ。
ああ、なんか人間不信になりそう……まあこれもちょっとネタバレ。
布団もかけずに寝入ってしまって、そのまま朝まで熟睡していたぼっこし屋2号です。
頭イテーヨ。自業自得だけど。
---------------------
と、出だしとは全く関係ないけど、「ダヴィンチコード」見てきた。何となくね、こういうミステリー系は好きなんで。
で、あまりにも詳細に感想を書くとネタバレ起こしそうなので簡潔に。
まず、これから見ようとする人は、ある程度のキリスト教の知識、特にキリスト処刑付近や十字軍遠征、キリスト教の宝物とかを予備知識として頭に入れておくといいかもしれない。てか、これらが分からないと映画の内容を理解するのに苦しむかもしれない。
けど、「ダヴィンチコード」と銘打っておきながら、そのダヴィンチの絵の扱いが脇に置かれてるのはちょっと哀しい(いや、作中で重要なパートを務める部分もあるんだけどね)。もっとこう……まあいいや、やっぱネタバレになりそうなので自粛。
最近のキリストブームの発火点とも言える作品なので、時間があったらちょっと原作やキリスト関連書物も読んでみようかな、と思った初夏でしたよ。
ああ、なんか人間不信になりそう……まあこれもちょっとネタバレ。
オークス予想
さて、明日はクラシック第3弾、オークスである。
今年の牝馬戦線は、戦前からレベルが低いと言われ続け、その後目ぼしい新星が登場するわけでもなく、下馬評通りの混戦模様のまま大一番を迎えてしまったわけである。
しかし、物事を簡略化して考える(てか簡略化しないと頭がショートする)俺は、「んなわけないさー、勝つのは一頭じゃんアハハン」と軽い気持ちで出走表を見たわけです。
うわやっべ。ホント何勝つかわかんねえ。
言い方を変えると「何が勝ってもおかしくない」というわけで、既成勢力かはたまた別路線組なのかも判断しづらいところ。しかし、必ず戴冠する馬は誕生するわけで、さてそれが何か、と考えると……あー、わからん。
ひとまず、桜花賞馬のキストゥヘブンに◎。桜花賞のときもこの馬を本命にしつつ、対抗にダイワパッションを抜擢するという痛恨のミスを犯してしまったのが悔やまれる。借りを返す意味でもこいつで。
で、問題は対抗なわけだけど……あー、どれがいいんだか。
とりあえずコース経験を考慮してコイウタなんて買ってみようかな、と思いつつ、けどやっぱりキストゥヘブンの単勝に落ち着くのかな、とも考えていたりする。
これが当たらないと、去年のオークスから数えて実にGI20連敗をマークしちゃうので当たってほしい。てか当たれいい加減。
今年の牝馬戦線は、戦前からレベルが低いと言われ続け、その後目ぼしい新星が登場するわけでもなく、下馬評通りの混戦模様のまま大一番を迎えてしまったわけである。
しかし、物事を簡略化して考える(てか簡略化しないと頭がショートする)俺は、「んなわけないさー、勝つのは一頭じゃんアハハン」と軽い気持ちで出走表を見たわけです。
うわやっべ。ホント何勝つかわかんねえ。
言い方を変えると「何が勝ってもおかしくない」というわけで、既成勢力かはたまた別路線組なのかも判断しづらいところ。しかし、必ず戴冠する馬は誕生するわけで、さてそれが何か、と考えると……あー、わからん。
ひとまず、桜花賞馬のキストゥヘブンに◎。桜花賞のときもこの馬を本命にしつつ、対抗にダイワパッションを抜擢するという痛恨のミスを犯してしまったのが悔やまれる。借りを返す意味でもこいつで。
で、問題は対抗なわけだけど……あー、どれがいいんだか。
とりあえずコース経験を考慮してコイウタなんて買ってみようかな、と思いつつ、けどやっぱりキストゥヘブンの単勝に落ち着くのかな、とも考えていたりする。
これが当たらないと、去年のオークスから数えて実にGI20連敗をマークしちゃうので当たってほしい。てか当たれいい加減。
ブログ初体験
てなわけで。
blogスペースを借りて日記を書くことにしたわけだが。
いやー、すんげーラクチン。
今までは、テキストエディッタに文章を打ち込んで、そこにタグはめ込んでせこせこアップロードしてたので、日記を更新するだけでえっらい手間と時間がかかってたんだけどさ。
これからはそういう煩わしさから一気にレジスタントです。あー、これでもうあのタグ打ち間違えて表示がしっちゃかめっちゃかになる危険も無いのね……うっとり。
---------------------
で。
俺は通常ホットメールをデフォルトのメールとして使ってるんだけど、受信フォルダをずっと放ったらかしにしてたら大変な事になってたわけさ。
未開封メール件数、429件。
うわ、どこのものぐさ太郎ですかコレ。
ここに開封済みのメールも加えると600件軽く超えますね。アホですか。
そんなわけで、久々にメール整理に取り掛かったわけなんだけど、いやあ迷惑メールも手が込んだのがあるなあ、などと感心しつつ眺めていたら、非常に気になるメールを発見。
とりあえず内容を、名前は伏せてここに公開しておこうと思う。
件名 : ぼっこし屋さんの作品『東三局一本場』を使用させてください。
はじめまして、●●と申します。
いつも楽しみに、週2くらいのペースで乾坤槌さんを覘かせていただいてます。
何度見ても部屋を暗くするのが嫌になる、ぼっこし屋さんの作品は大好きです!
かげながら応援してます!
・・・さてさて、件名でも申し上げておりますが、『東三局一本場』を是非使わせて欲
しく、メールを送らせていただきました。
私達は大学で、しがない放送部をやっております。そこでこの度、アナウンサー志望
の部員達でラジオドラマのようなモノを作ろうという企画が上がりました。私は効果
音なども用意しやすい同作品をやりたいと考え、他の部員に東三局一本場をまず印刷
・配布したく、神経質かもしれませんが連絡した次第です。
よろしくお願いします。醜聞乱文、失礼しました。
聞きました奥様?
俺の作品をラジオドラマにしたいという方がいらっしゃるようですよ。
しかも週2のペースでこんな辺鄙な場所を覗いていただいている様で、あらまあ全然更新しなくて申し訳ありませんね、と菓子折りの一つでも持参してお詫びに伺いたい気分でございますよ。
俺としては、俺の作品が何らかの形でヴィジュアライズされて公の場で公表されるという事態は大歓迎なので、快く承諾したい次第なのであります。
けどねえ……。
実はさ、このメール、去年の11月に受信してたヤツだったりするのよ……。
えーっと、●●さん、俺は全く構いませんので、じゃんじゃん使っちゃって下さい。それと完全放置しちゃって大変申し訳ありませんでした。お詫びに「村を滅ぼされてなきながらレイプされる村娘」のモノマネやりますから。
blogスペースを借りて日記を書くことにしたわけだが。
いやー、すんげーラクチン。
今までは、テキストエディッタに文章を打ち込んで、そこにタグはめ込んでせこせこアップロードしてたので、日記を更新するだけでえっらい手間と時間がかかってたんだけどさ。
これからはそういう煩わしさから一気にレジスタントです。あー、これでもうあのタグ打ち間違えて表示がしっちゃかめっちゃかになる危険も無いのね……うっとり。
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で。
俺は通常ホットメールをデフォルトのメールとして使ってるんだけど、受信フォルダをずっと放ったらかしにしてたら大変な事になってたわけさ。
未開封メール件数、429件。
うわ、どこのものぐさ太郎ですかコレ。
ここに開封済みのメールも加えると600件軽く超えますね。アホですか。
そんなわけで、久々にメール整理に取り掛かったわけなんだけど、いやあ迷惑メールも手が込んだのがあるなあ、などと感心しつつ眺めていたら、非常に気になるメールを発見。
とりあえず内容を、名前は伏せてここに公開しておこうと思う。
件名 : ぼっこし屋さんの作品『東三局一本場』を使用させてください。
はじめまして、●●と申します。
いつも楽しみに、週2くらいのペースで乾坤槌さんを覘かせていただいてます。
何度見ても部屋を暗くするのが嫌になる、ぼっこし屋さんの作品は大好きです!
かげながら応援してます!
・・・さてさて、件名でも申し上げておりますが、『東三局一本場』を是非使わせて欲
しく、メールを送らせていただきました。
私達は大学で、しがない放送部をやっております。そこでこの度、アナウンサー志望
の部員達でラジオドラマのようなモノを作ろうという企画が上がりました。私は効果
音なども用意しやすい同作品をやりたいと考え、他の部員に東三局一本場をまず印刷
・配布したく、神経質かもしれませんが連絡した次第です。
よろしくお願いします。醜聞乱文、失礼しました。
聞きました奥様?
俺の作品をラジオドラマにしたいという方がいらっしゃるようですよ。
しかも週2のペースでこんな辺鄙な場所を覗いていただいている様で、あらまあ全然更新しなくて申し訳ありませんね、と菓子折りの一つでも持参してお詫びに伺いたい気分でございますよ。
俺としては、俺の作品が何らかの形でヴィジュアライズされて公の場で公表されるという事態は大歓迎なので、快く承諾したい次第なのであります。
けどねえ……。
実はさ、このメール、去年の11月に受信してたヤツだったりするのよ……。
えーっと、●●さん、俺は全く構いませんので、じゃんじゃん使っちゃって下さい。それと完全放置しちゃって大変申し訳ありませんでした。お詫びに「村を滅ぼされてなきながらレイプされる村娘」のモノマネやりますから。