ダークロナルド系の種牡馬は20世紀中盤までは大きな勢力を誇っていた血脈ではあったが、現在ある程度の規模を維持しているのはわずかなハイペリオンの末裔くらいで、他の系統は消滅しかかっている。ドイツ土着の血統として知られるアルヒミストの系統も近年では活躍馬が出てこず存続が危ぶまれている。
ダビスタ96にはハイペリオンから分派したオーエンテューダー・ロックフェラ・カーレッド・オリオールの系統、サンインローの直系、アーティスツプルーフを祖に持つファイントップ系の種牡馬が13頭収録されている。
デフォルト種牡馬・公式パス種牡馬は系統図内ではオレンジ文字、IDのみ設定されていてパス非公開の種牡馬は グレーで表示している。なお、後者に関しては記事内では触れない。
- Hampton
- Bay Ronald
- Dark Ronald
- Bayardo
- Gainsborough
- Hyperion 【ハイペリオン系】
- Horn Beam
- インターメゾ
- グリーングラス
- インターメゾ
- Aristphanes
- Forli
- ポッセ
- シェリフズスター
- ポッセ
- Forli
- Owen Tudor 【オーエンテューダー系】
- Tudor Minstrel
- Tudor Melody
- テュデナム
- ホスピタリティ
- ドクタースパート
- テュデナムキング
- ホスピタリティ
- テュデナム
- Sing Sing
- モバリッズ
- セントシーザー
- モバリッズ
- Tudor Melody
- Tudor Minstrel
- Rockfella 【ロックフェラ系】
- チャイナロック
- ハイセイコー
- ハクタイセイ
- ハイセイコー
- チャイナロック
- Kahled 【カーレッド系】
- Swaps
- フェートメーカー
- カウンテスアップ
- フェートメーカー
- Swaps
- Aureole 【オリオール系】
- ヴィエナ
- Vaguely Noble
- ゲイメセン
- Vaguely Noble
- ヴィエナ
- Horn Beam
- Artist’s proof
- Fine Art
- Fine Top 【ファイントップ系】
- Sanctus
- ディクタス
- サッカーボーイ
- スクラムダイナ
- ディクタス
- Sanctus
- Fine Top 【ファイントップ系】
- Fine Art
- Hyperion 【ハイペリオン系】
- Gainsborough
- San-in-Law 【サンインロー系】
- (中略)
- Herbager
- コインドシルバー
- Grey Down
- モーニングフローリック
- バンブーメモリー
- モーニングフローリック
- シーホーク
- モンテプリンス
- アイネスフウジン
- ウィナーズサークル
- Herbager
- (中略)
- Bayardo
- Dark Ronald
- Bay Ronald
英二冠馬ハイペリオンは種牡馬としても多くの活躍馬を出し、その子孫たちもまた次々と成功していった。欧州ではオーエンテューダーやオリオール、アメリカではカーレッド、豪州ではスターキングダム……といった形で高い順応性を見せ、ハイペリオンの血は世界各地に根付くこととなった。90年代にはかつての勢いは失われはしたものの父系自体は健在で、欧州ではエフィシオやカドージェネルーが成功し、豪州ではスターキングダムが土着血統へ成長、日本においてもハイセイコーがハクタイセイを輩出しシェリフズスター産駒のセイウンスカイを……といった感じで、まだまだやれそうな空気感ではあった。
しかしながら、ハイペリオンの栄華も今となっては遠い昔の話となっている。日本では直系が断絶、エフィシオやカドージェネルーは後継種牡馬に恵まれず、スターキングダムの系統もデインヒルなどに駆逐され、現時点で最も活力があるのは豪州におけるフォルリの系統くらいである。
DS96のハイペリオン系種牡馬はそれぞれアプローチ方法が異なるが、「面白配合にしづらい」「そのため、ハイペリオン系なのにハイペリオンを活用しにくい」「ネイティヴダンサーやニジンスキーのような、スピスタ両面を補強する血が少ないor無い」という困った共通点がある。現時点でハイペリオン直系からSランク馬は確認されていないが、ハイセイコー、グリーングラス、ゲイメセンは薄めのクロスながらも好バランスのAランク馬を輩出しており存外悪くない。サーゲイロードを持っているゲイメセンは母母父として利用される機会がそこそこある。
余談ではあるが、産駒が活躍した頃には廃用となり消息不明だったシェリフズスターは「屠殺されたのではなく、有志によって引き取られ草競馬で使う目的で調教されていたがその最中に心不全で死亡した」と報じられたが、西山茂行氏の証言によれば「セイウンスカイがジュニアカップを制したときに探させたが、『もうこの世にいない』と報告を受けた」とのことで、やはり当初の推測通り廃用直後に屠殺されたと見るのが妥当と思われる。
ゲインズボローから分派したファイントップの系統は一風変わっている。マイラーのファイントップは凱旋門賞馬トピオやジョッケクルブ馬サンクタスなどを輩出し、そのサンクタスはディクタスやゲイサンなどマイラーを輩出。ディクタスは日本に輸入されてマイラーや中距離の活躍馬を多数輩出したが、代表産駒のサッカーボーイは菊花賞馬や天皇賞馬などスタミナ豊富な産駒を……といった形で、代ごとに距離適性がコロコロ変わるという特徴があった。1996年の時点ではまだナリタトップロードがこの世に産まれたばかりでヒシミラクルは誕生すらしておらず、サッカーボーイの父系存続へ期待(と失望)がかけられるのはもう少し先の話である。
DS96のサッカーボーイは単純にニックスだけでは能力がハネにくく、かといってクロスを増やせば面白配合が成り立たず……といった感じのやや難アリの種牡馬で、産駒は中堅レベル止まりである。血統構成ではスクラムダイナのほうが扱いやすいが、こちらからもSランク馬は出現していない。
ダークロナルドからの別ライン、サンインローの直系はというと、ハイペリオン系よりさらに厳しい状況にある。元より長距離・超長距離を得意とするスタミナ血統であったためスピード化が進んだ現代競馬のニーズに合わず、今やオセアニアにわずかな直系子孫が残るだけで消滅寸前である。むしろ、90年代でもダービー馬や短距離GI馬が出現していた日本が特異だったとも言える。日本国内にも21世紀初頭までわずかながら直系種牡馬が頑張っていたが、現時点では断絶の蓋然性が高い。
DS96のサンインロー系種牡馬は全てエルバジェの直系子孫である。つまり、エルバジェとヴァンダルを活用できるということであり、実際この2本を利用した配合の強豪馬も存在している。コインドシルバーはネアルコやナスルーラ、ネヴァーベンドも使えるためSランク馬も誕生しており、エルバジェ・ヴァンダル・ネヴァーベンドを残せる母母父としての需要も高い(主にネヴァーベンド系締め配合で)。モーニングフローリックは面白3系統ながらも、パラメーターの良さとスピードアップクロスを活かした優秀な産駒を輩出している。問題はモンテプリンスで、長距離適性とスタミナ色が強い血統、さらには実績C+安定Bのパラメーターが悪い方向に相互作用してしまっている。ただ、母母父でヒンドスタンを残せるため、母系構築では出番がそこそこある。
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