DS96で振り返る父系の締めはヘロド系である。日本ではセフトやパーソロンなど名馬を多数輩出した種牡馬で馴染み深い系統だが、現在では日本のみならず世界的にも衰退が著しく、近い未来には「三大始祖」という単語が「二大始祖」へ変わりそうな状況である。
ダビスタ96に収録されているのはクラリオン系とマイバブー系の種牡馬のみ計8頭である(PS版ではブレイクニー産駒のターナボスも収録されている)。いずれもジェベルの直系なので同馬の血が血統表内に残っている種牡馬も多いが、いかんせん遠すぎるため配合には活かしづらい。
デフォルト種牡馬・公式パス種牡馬は系統図内ではオレンジ文字、IDのみ設定されていてパス非公開の種牡馬は グレーで表示している。なお、後者に関しては記事内では触れない。
- Tourbillon
- Djebel
- My Babu 【マイバブー系】
- Milesian
- パーソロン
- メジロアサマ
- メジロティターン
- メジロマックイーン
- メジロティターン
- サクラショウリ
- ウインザーノット
- シンボリルドルフ
- トウカイテイオー
- サクラサニーオー
- メジロアサマ
- パーソロン
- Milesian
- Clarion 【クラリオン系】
- Klairon
- Lutier
- ダンディルート
- トウショウルチェー
- ビゼンニシキ
- ダイタクヘリオス
- ノーリュート
- ダンディルート
- Lorenzaccio
- Ahonoora
- ドクターデヴィアス
- Ahonoora
- Lutier
- Klairon
- My Babu 【マイバブー系】
- Djebel
今にして思えば、1990年代はヘロド系が最後の輝きを放った時期だったように思う。欧州ではアホヌーラの仔ドクターデヴィアスが英ダービーを制し、インディアンリッジからはリッジウッドパールやコンプトンプレイスなど活躍馬が続出、凱旋門賞馬のサガスは早逝したものの産駒のアルカングが欧州調教馬初のBCクラシック制覇を成し遂げた。日本でもメジロマックイーンとトウカイテイオーが殿堂入りし、ビゼンニシキがダイタクヘリオスを輩出したり、トウショウペガサス産駒のグルメフロンティアがフェブラリーSを制したり……といった具合に、世界各地で直系馬が活躍した。メジロマックイーンとトウカイテイオーの産駒デビューを控えていた時期でもあり、ヘロド系は当面安泰かに思われていた。
しかし、そこから父系は急速に衰退していく。インディアンリッジはその後もBCマイル馬のドゥームドライヴァーなども輩出したが、後継種牡馬の成績は芳しくない。平地用に供用されている種牡馬はわずかで、しかもその大半がトルコなどに輸出されているといった状況である。他のクラリオン系種牡馬も活躍馬を出せず、父系の規模はかなり縮小してしまっている。
日本在来のヘロド系はというと、ダイタクヘリオスがダイタクヤマトを出しはしたものの種牡馬としては失敗、グルメフロンティアも産駒成績は全く振るわず……でクラリオン系は断絶。今年からコンプトンプレイス産駒のパールシークレットが日本で種付けを開始するが、今の日本にクラリオン系の需要があるのか甚だ疑問である。一方のパーソロン系はというと、メジロマックイーンは重賞馬は出したものの後継種牡馬に恵まれず、トウカイテイオー産駒はマイルCS勝ちのトウカイポイントはセン馬でかしわ記念勝ちのストロングブラッドは種牡馬になれず、他のパーソロン系種牡馬に至っては後継馬すら出せずに用途変更……と、こちらも壊滅的である。有志によってメジロマックイーン産駒のギンザグリングラスやトウカイテイオー産駒のクワイトファインが種牡馬入りはしているが、配合牝馬の頭数や質を考えてもロマン以外の何物でもなく、もはやパーソロン系の存続は絶望的と言える。ただ、母父としてマックイーンはオルフェーヴルやゴールドシップなどを出し、トウカイテイオーもレーベンスティールがオールカマーを勝っているので、パーソロンの血は母系で残りそうである。
北欧や南米にはまだトウルビヨン末裔の現役種牡馬がわずかながら存在し、中にはジェベルを経由しないトウルビヨン傍流もいたりするので、奇跡が起こる可能性はワンチャンあるのかもしれない。
なお、近年の研究によれば、セントサイモンはダーレーアラビアンではなくバイアリータークの直系子孫であった可能性が高いという。もしその通りであればリボーもヒンドスタンもプリンスローズもヘロド系だったということになるが、そのセントサイモン系にしても絶滅しかかっているので、どのみちヘドロ系が存亡の岐路に立たされていることに変わりはない。
DS96のマイバブー系を使った配合には、当然ながらパーソロンのクロスが欠かせない。メジロティターン以外の種牡馬締めはイズミマイヒメやディペンドオンユーといったパーソロンの肌を4代前に置く手法がよく使われる配合だが、マイリージャンのクロスを使った産駒も多い。メジロティターンは面白系統がヘロド・ヘロド・スインフォード・テディの組み合わせなので面白配合が成立しやすく、かつハイペリオンやスノッブを持っているため配合の幅が広い。サクラショウリはパーソロンだけでなく、フォルティノやグレイソヴリン、場合によってはナスルーラも使えるため、他のパーソロン系種牡馬よりも選択肢が多い。クロスの本数では分が悪いシンボリルドルフも、優秀なパラメータのお陰でSランク馬を輩出している。
翻ってクラリオン系はというと、リュティエのクロスとノーザンダンサー系とのニックスを併用する配合がベターであり、強豪馬はだいたいこの配合となっている。ただ、いずれも面白系統の本数が2本ないしは3本なので多重クロスにしづらく、産駒の質は中堅レベル止まりである。
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