ナスルーラ系~プリンスリーギフト系・ボールドルーラー系・レッドゴッド系

このページではナスルーラ系のうち、プリンスリーギフト系とボールドルーラー系、そしてレッドゴッド系について触れる。

いずれの系統も日本競馬に少なからず影響を与え、特にプリンスリーギフト系は70年代半ばから80年代にかけて隆盛した。グレイソヴリンやネヴァーベンドの系統同様、これらの系統も日本国内では衰退が著しいが、近年になって盛り返しつつある。

ナスルーラ系 その1(グレイソヴリン系・ネヴァーベンド系)
ナスルーラ系 その2(プリンスリーギフト系・ボールドルーラー系・レッドゴッド系)

デフォルト種牡馬・公式パス種牡馬は系統図内ではオレンジ文字、IDのみ設定されていてパス非公開の種牡馬は グレーで表示している。なお、後者に関しては記事内では触れない。

  • Nasrullah
    • Princely Gift 【プリンスリーギフト系】
      • King's Troop
        • ボイズィーボーイ
          • カツラギエース
      • ファバージ
        • マチカネイワシミズ
      • テスコボーイ
        • トウショウボーイ
          • ミスターシービー
          • ウインドストース
          • サクラロータリー
          • ヤエノダイヤ
          • サクラホクトオー
        • サンシャインボーイ
          • ステートジャガー
        • ハギノカムイオー
        • サクラユタカオー

かつて日本が「種牡馬の墓場」と呼ばれた時代を語るうえでプリンスリーギフト系は避けては通れないトピックであろう。テスコボーイなどの成功を受け、直仔のみならず孫のラインゴールドやポイズィボーイなども続々と輸入された結果、欧州におけるプリンスリーギフト系は壊滅。日本では活躍馬が多く出たもののその大半が種牡馬として奮わず、90年代なかばにはすっかり斜陽化してしまった(ネヴァーセイダイ系もそうやって廃れさせてしまったのに……当時の日本のホースマンたちには、学習機能というものが備わっていなかったのだろうか)。1996年当時はトウショウボーイも世を去っており、父系の命運はサクラユタカオーの系統に委ねられた。

厳しい状況は現在でも変わっていない、というか、トウショウボーイの父系が断絶したことでさらに状況は悪くなっている。サクラバクシンオー直仔も何頭かスタッドインしたが、ショウナンカンプやグランプリボスのラインは細く、ビッグアーサーが孤軍奮闘しているもののここがコケたらもう滅亡待ったなしという黄信号点灯状態が続いている。


DS96のプリンスリーギフト系はスピード豊かな産駒が多い反面、スタミナに難アリの傾向があり、Sランク産駒を輩出しているのはステートジャガーのみである。ニックス対象がレリック系のみで、対象種牡馬はアサカシルバーただ一頭というのもプリンスリーギフト系がいまひとつな要因であろう。プリンスリーギフトと同時にナスルーラを活用した配合が多く、パラメータが優秀なトウショウボーイとナスルーラ2本持ちのマチカネイワシミズからはSP130超えの産駒も確認されている。

  • Nasrullah
    • Bold Ruler 【ボールドルーラー系】
      • ボールドラッド
        • ボールドアンドエイブル
          • ニチドウアラシ
      • Raja Baba
        • ロイヤルスキー
          • ワカオライデン
        • ジュニアス
        • ルイヴィルサミット
      • What a Pleasure
        • ジャッジアンジェルーチ
        • ディカードレム
      • Secretariat
        • セクレファスター
        • Risen Star
      • Boldnesian
        • Bold Reasoning
          • Seattle Slew
            • スルーザドラゴン
            • Slew o'Gold
              • オウインスパイアリング

現代のアメリカを象徴する種牡馬を挙げるとしたら、筆頭格はボールドルーラーであろう。わずか2世代でリーディングサイアーの座を射止めたのを皮切りに、以降10年の間でリーディングサイアーを獲得すること実に8回。直系子孫には大物も多く、セクレタリアト、シアトルスルー、スペクタキュラービッドなどなど錚々たる面子である。後継種牡馬ももちろん多く、1996年の時点ではシアトルスルーとラジャババの直系が特に勢力が大きく、ほかにも多くの枝系統が残存していた。日本でもこの2系統は相性が良く、前者からはタイキブリザードやダンツシアトル、後者からはアグネスフローラがGIを制した。

アメリカではその後、シアトルスルー産駒のエーピーインディが種牡馬として大成功を収め、21世紀に入ってからはプルピットとタピット親子が成功したことにより、父系は短い期間で一気に拡大した。現時点で21世紀最強と評されるフライトラインもこの系統に属している。日本国内では上述のシアトルスルー直仔種牡馬の父系継承は叶わなかったものの、近年導入されたシニスターミニスターやマジェスティックウォリアーといったエーピーインディの直系が種牡馬としてブレイク。後継種牡馬も増え、現在ナスルーラ系の中では最も活力のある系統となっている。現在、ボールドルーラーの系統はほぼボールドリーズニングの直系(シアトルスルーやビッグシャッフル)一強状態となっており、他の子系統は衰退ないしは消滅している。意外なことに、セクレタリアトのラインが今でも南米でしぶとく生き残っているようだ。


DS96のボールドルーラー系は、血統構成が良い種牡馬はパラメータが中途半端で、パラメータが優秀な種牡馬は血統が微妙という一得一失のような種牡馬ばかりである。リボー系とニックス関係にあるが、面白系統にセントサイモンを持つ馬も多く、インブリードを盛り込みづらいという難点がつきまとう。プリンスリーギフト系と同様、総じてスタミナ面で不安を抱えており、能力の平均値は高いとは言い難い。Sランクを輩出しているのはディカードレムとセクレファスターの2頭だけである。

  • Nasrullah
    • Red God 【レッドゴッド系】
      • Blushing Groom
        • クリスタルグリッターズ
        • Rainbow Quest
          • アーミジャー
        • バイアモン
        • アイシーグルーム
        • グルームダンサー

レッドゴッド系の後継争いはブラッシンググルームの独り勝ち状態で、レッドゴッド系=ブラッシンググルーム系と呼んで差し支えない状況になっている。後継種牡馬も多くが成功を収め、一大父系を形成するに至った。日本でもイエローゴッドやベイラーン(ブラッシンググルームの全弟)などブラッシンググルームを経由しないレッドゴッド系種牡馬が早い時期から活躍馬を輩出し、DS96発売年の1996年にはレインボークエスト産駒のサクラローレルが春の天皇賞を制し、以降もクリスタルグリッターズがマチカネフクキタルやアブクマポーロなどの強豪馬を輩出した。

ただ、孫世代の多くがことごとく低調な繁殖成績に終わり、父系は徐々に衰退。現在最も活力があるのはバブルガムフェローの半兄にあたるキャンディストライプスの系統であり(インヴァソールは失敗に終わったけど)、他は細々と血脈を繋いでいる状況である。日本ではクロコルージュやファンタスティックライトが重賞馬を出したほか、ナシュワン産駒の凱旋門賞馬バゴがクロノジェネシスを筆頭に活躍馬を輩出。近年ではアニマルキングダムも導入された。


DS96に収録されているレッドゴッド系は、全てブラッシンググルームの直系子孫である。ネアルコ持ちで、レインボークエストに至ってはネイティヴダンサーまで持っているため、ノーザンダンサー系との相性が非常に良い。ワイルドリスクも持ってはいるが面白系統が1本潰れるため活用される機会は少ない。産駒の質に関しては、Sランク上位馬を複数輩出しているレインボークエストが突出しており、他はパラメータや血統面で難アリなのでどんぐりの背比べである。

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